Vitis AI ライブラリは、DPU (Deep Learning Processing Unit) を使用して効率的な AI 推論を実現するために構築された高レベルのライブラリと API です。統合 API を備えた Vitis AI ランタイムをベースに構築されており、XRT 2022.1 をサポートしています。
Vitis AI ライブラリは、効率的かつ高品質のニューラル ネットワークをカプセル化することで、統合された使いやすいインターフェイスを提供します。これにより、深層学習や FPGA の知識がないユーザーでも、深層学習ニューラル ネットワークを簡単に使用できます。Vitis AI ライブラリを使用することで、基礎となるハードウェアに時間を費やすことなく、アプリケーション開発により重点を置くことができます。
Vitis AI ライブラリの使用対象者については、このユーザー ガイドについて を参照してください。
ブロック図
Vitis AI ライブラリは次の 4 つで構成されています。
- ベース ライブラリ
- ベース ライブラリは、DPU および各モデルの利用可能なポストプロセス モジュールとの基本的なプログラミング インターフェイスを提供します。dpu_task は、DPU 動作用のインターフェイス ライブラリです。cpu_task は、CPU に割り当てられた演算用のインターフェイス ライブラリです。xnnpp は各モデルのポストプロセス ライブラリで、最適化や高速化などのビルトイン モジュールを備えています。
- モデル ライブラリ
- モデル ライブラリは、分類、検出、セグメンテーションなどの一般的なネットワークを含むほとんどのオープンソース ニューラル ネットワーク運用を実装します。これらのライブラリは、統合インターフェイスを使用した簡単かつ迅速な開発手段を提供し、ザイリンクスのモデルだけでなくカスタム モデルにも適用できます。
- ライブラリ テスト サンプル
- ライブラリ テスト サンプルは、モデル ライブラリを短時間でテスト/評価するために使用します。
- アプリケーション デモ
- アプリケーション デモは、Vitis AI ライブラリを使用してアプリケーションを開発する方法を示します。
次の図に、Vitis AI ライブラリのブロック図を示します。
図 1. Vitis AI ライブラリのブロック図