Vitis アナライザーの使用 - 2020.1 Japanese

Vitis 統合ソフトウェア プラットフォームの資料: アプリケーション アクセラレーション開発 (UG1393)

Document ID
UG1393
Release Date
2020-08-20
Version
2020.1 Japanese

改訂履歴

次の表に、このセクションの改訂履歴を示します。
セクション 改訂内容
2020 年 8 月 20 日 バージョン 2020.1
セクション全体 このセクションにはアップデートなし。
2020 年 6 月 24 日 バージョン 2020.1
セクション全体 編集上の更新のみ。技術内容の変更なし。
2020 年 6 月 3 日 バージョン 2020.1
Vitis アナライザーの GUI およびウィンドウ マネージャー

Vitis アナライザーのワークスペースに関する情報をアップデート。

プラットフォームおよびシステム ダイアグラム 新たに章を追加。
アーカイブ ファイルの作成 新たに章を追加。
資料全体 図およびツール コマンドをアップデート。

概要

このセクションは、次の各章で構成されています。

Vitis™ アナライザーは、アプリケーションのビルドおよび実行中に生成されるレポートを表示および解析できるユーティリティです。アプリケーションがビルドされる際の Vitis コンパイラと、アプリケーションが実行される際のザイリンクス ランタイム (XRT) ライブラリの両方で生成されるレポートを確認できます。Vitis アナライザーでは、v++ コマンド ライン フローと Vitis 統合設計環境 (IDE) の両方からのレポートを表示できます。このツールは、vitis_analyzer を使用すると起動します (Vitis 環境の設定 を参照)。

最初に起動した場合は、Vitis アナライザーのホーム画面が表示され、サマリ ファイル、バイナリ コンテナー、ディレクトリのいずれかを開くことができるようになっています。これらのリンクのいずれかをクリックすると、ファイル ブラウザーが開き、説明される特定のタイプのファイルを選択できます。

図 1. Vitis アナライザー – ホーム画面

[Build] セクション

Open Summary
[Report Summaries] は、Vitis ツールでのアプリケーション開発の特定の段階に関連するレポートのコレクションです。ビルド プロセスの 2 段階、コンパイルとリンク、およびアプリケーションが実行されたときの run プロセスで作成されたサマリがあります。[Open Summary] をクリックすると、次のいずれかを開くことができます。
Compile Summary
コンパイル サマリ レポートは、コンパイル中に v++ コマンドで生成され、カーネル コンパイル プロセスのステータスを表示します。コンパイル サマリ レポートには、カーネル見積、カーネル ガイダンス、HLS 合成、コンパイル ログなど、コンパイル中に生成されるレポートも参照されます。
Link Summary
リンク サマリ レポートは、リンクおよび v++ ファイルの作成中に .xclbin コマンドで作成されます。リンク サマリ レポートには、システム見積、システム ガイダンス、タイミング サマリ、使用率、動作トレース、プラットフォームおよびシステム図、リンク ログなど、リンク中に生成されるレポートも参照されます。リンク サマリを開くと、Vitis アナライザーが .xclbin ファイルにリンクされた関連するカーネルのコンパイル サマリを自動的に開きます。
注記: タイミング サマリと使用率は、ビルド ターゲットを [Hardware] にした場合にのみ生成されます (エミュレーションの場合は生成されません)。
Run Summary
XRT ライブラリにより、アプリケーション実行中に run サマリ レポートが作成されて、run プロセスのサマリが表示されます。run サマリ レポートには、run ガイダンス、プロファイル サマリ、アプリケーション タイムライン、プラットフォームおよびシステム ダイアグラムなど、アプリケーション実行中に生成されるレポートも参照されます。

v++ ビルド プロセス後にアプリケーションを実行すると、リンク サマリからの ID が run サマリに割り当てられます。run サマリおよびリンク サマリを開くと、Vitis アナライザーはその共通 ID に基づいてそれらをリンクします。

ヒント: [Multiple Run Summaries] でも同じ ID が使用して、それらを同じリンク サマリ ファイルにリンクできます。
Open Binary Container
選択した .xclbin ファイルを開いて、そのビルドのプラットフォーム図とシステム図を表示します。
Open Directory
開くディレクトリを指定します。ディレクトリの内容が繰り返し検証されて、どのタイプのファイルを開くか、どの個別ファイルを開くかを選択できるダイアログ ボックスが表示されます。
ヒント: ホーム画面の [Open Recent] セクションには、最近開いたサマリがリストされるので、すばやく開き直すことができます。

vitis_analyzer コマンドでは、ツールを起動してホーム画面を表示できるほか、ツールを開いたときに読み込むファイルを指定できます。ファイル名を指定すると、そのファイルを開くことができます。Vitis アナライザーでは、レポートの使用 に示すツールでサポートされるファイルはどれでも開くことができます。次に例を示します。

vitis_analyzer project1.run_summary

vitis_analyzer のコマンド ヘルプは、次のように入力すると表示できます。

vitis_analyzer -help