--clock
は、エンベデッド プロセッサ プラットフォーム専用のオプションで、現時点では Alveo データセンター アクセラレータ カードをサポートしていません。
--clock.XXX
オプションは、リンク時に、v++
コマンド ラインからクロックをカーネルに割り当て、必要なカーネル クロック周波数ソースを見つけるために使用します。クロックを指定するためのさまざまなオプションがあります。オプションの優先順位は、クロック オプションがどれだけ特定的であるかによります。次のオプションは、全体的なものからより特定的なものの順にリストされており、下に行くほど優先順位が高くなります。
-
--clock.XX
オプションなし: プラットフォームのデフォルトのクロックが適用されます。2 クロックのカーネルでは、クロック ID 0 がap_clk
に割り当てられ、クロック ID 1 がap_clk_2
に割り当てられます。 -
--clock.defaultId=<id>
: すべてのカーネルに指定したクロック ID を定義します。プラットフォームのデフォルト クロックよりも優先されます。 -
--clock.defaultFreq=<Hz>
: すべてのカーネルに指定したクロック周波数を定義します。ユーザー指定のデフォルト クロック ID およびプラットフォームのデフォルト クロックよりも優先されます。 -
--clock.id=<id>:<cu>
: 指定した CU のすべてのクロック ピンに指定のクロック ID を割り当てます。ユーザー指定のデフォルト周波数、ID、およびプラットフォームのデフォルト クロックよりも優先されます。 -
--clock.id=<id>:<cu>.<clk0>
: 指定した CU の指定したクロック ピンに指定のクロック ID を割り当てます。 -
--clock.freqHz=<Hz>:<cu>
: 指定した CU のすべてのクロック ピンに指定のクロック周波数を割り当てます。 -
--clock.freqHz=<Hz>:<cu>.<clk0>
: 指定した CU の指定したクロック ピンに指定のクロック周波数を割り当てます。
--clock.defaultFreqHz
--clock.defaultFreqHz <arg>
すべてのカーネルに使用するデフォルト クロック周波数を MHz で指定します。デフォルトのプラットフォーム クロックよりも優先され、クロックに指定のクロック周波数をデフォルトで割り当てます。<arg>
には、クロック周波数を MHz 単位で指定します。
次に例を示します。
v++ --link --clock.defaultFreqHz 300000000
[clock]
セクション ヘッドの下で次のフォーマットを使用して指定できます。[clock]
defaultFreqHz=300000000
--clock.defaultId
--clock.defaultId <arg>
--clock.defaultId=<id>
: すべてのカーネルに指定したクロック ID を定義します。プラットフォームのデフォルト クロックよりも優先されます。<arg>
には、ターゲット プラットフォームで定義されているデフォルト クロック ID 以外のクロック ID を指定します。
次に例を示します。
v++ --link --clock.defaultId 1
[clock]
セクション ヘッドの下で次のフォーマットを使用して指定できます。[clock]
defaultId=1
--clock.defaultTolerance
--clock.defaultTolerance <arg>
デフォルトのクロック耐性を値、またはデフォルトのクロック周波数のパーセントで指定します。clock.defaultFreqHz
を指定する際に、値またはパーセントのいずれかで耐性を指定することもできます。この場合、その耐性を反映するためにタイミング制約もアップデートされます。
耐性の値 <arg> は、clock.defaultFreqHz
± 整数、またはデフォルトのクロック周波数のパーセント (10 進数値) で指定できます。
次に例を示します。
v++ --link --clock.defaultFreqHz 300000000 --clock.defaultTolerance 0.10
[clock]
セクション ヘッドの下で次のフォーマットを使用して指定できます。[clock]
defaultTolerance=0.10
--clock.freqHz
--clock.freqHz <arg>
クロック周波数を Hz で指定し、関連付けられている計算ユニット (CU) のリストおよびオプションで CU の特定のクロック ピンに割り当てます。<arg>
は <frequency_in_Hz>:<cu_0>[.<clk_pin_0>][,<cu_n>[.<clk_pin_n>]]
のように指定します。
-
<frequency_in_Hz>
: クロック周波数を MHz で指定します。 -
<cu_0>[.<clk_pin_0>][,<cu_n>[.<clk_pin_n>]]
: 指定した周波数を、指定した CU またはオプションで CU の指定したクロック ピンに割り当てます。
v++ --link --clock.freqHz 300000000:vadd_1,vadd_3
[clock]
セクション ヘッドの下で次のフォーマットを使用して指定できます。[clock]
freqHz=300000000:vadd_1,vadd_3
--clock.id
--clock.id <arg>
ターゲット プラットフォームで使用可能なクロック ID を指定し、関連付けられている計算ユニット (CU) のリストおよびオプションで CU の特定のクロック ピンに割り当てます。<arg>
は <reference_ID>:<cu_0>[.<clk_pin_0>][,<cu_n>[.<clk_pin_n>]]
のように指定します。
-
<reference_ID>
: ターゲット プラットフォームで使用するクロック ID を定義します。 -
<cu_0>[.<clk_pin_0>][,<cu_n>[.<clk_pin_n>]]
: 指定した周波数を、指定した CU またはオプションで CU の指定したクロック ピンに割り当てます。
次に例を示します。
v++ --link --clock.id 1:vadd_1,vadd_3
[clock]
セクション ヘッドの下で次のフォーマットを使用して指定できます。[clock]
id=1:vadd_1,vadd_3
--clock.tolerance
--clock.tolerance <arg>
クロック耐性を値、またはデフォルトのクロック周波数のパーセントで指定します。--clock.freqHz
を指定する際に、値またはパーセントのいずれかで耐性を指定することもできます。この場合、その耐性を反映するためにタイミング制約もアップデートされます。<arg>: <tolerance>:<cu_0>[.<clk_pin_0>][,<cu_n>[.<clk_pin_n>]]
のように指定します。
-
<tolerance>
:clock.freqHz
± 整数、またはデフォルトのクロック周波数のパーセント (10 進数値) で指定できます。 -
<cu_0>[.<clk_pin_0>][,<cu_n>[.<clk_pin_n>]]
: 定義したクロック耐性を特定の CU に適用します。オプションで、CU の指定したクロック ピンに適用することもできます。
clock.FreqHz
の 5% です。次に例を示します。
v++ --link --clock.tolerance 0.10:vadd_1,vadd_3
[clock]
セクション ヘッドの下で次のフォーマットを使用して指定できます。[clock]
tolerance=0.10:vadd_1,vadd_3