DDR メモリ リソースは、プラットフォームの SLR (Super Logic Region) をまたいで分配されます。SLR をまたぐ接続の数は制限されるので、カーネルを DDR メモリ リソースとの接続数が最も多い SLR に配置するのが一般的です。これにより、SLR をまたぐ接続の競合が削減し、SLR をまたぐためにロジック リソースが消費されるのを回避できます。
上の図に示すように、カーネルに 1 つの AXI インターフェイスがあり、1 つのメモリ バンクにのみマップされる場合、platforminfo ユーティリティ で説明される platforminfo
ユーティリティにより、カーネルのメモリ バンクに接続されている SLR がリストされるので、これがカーネルが最適に配置される SLR です。この場合、追加の入力なしでもデザイン ツールによりカーネルが自動的にその SLR に配置される可能性はありますが、次の場合は明示的に SLR を割り当てる必要があります。
- デザインに同じメモリ バンクにアクセスするカーネルが多数含まれる場合。
- カーネルにメモリ バンクの SLR に含まれない特殊なロジック リソースが必要な場合。
カーネルに複数の AXI インターフェイスがあり、すべてのインターフェイスが同じメモリ バンクにアクセスする場合、1 つの AXI インターフェイスを含むカーネルと同様に処理でき、カーネルを AXI インターフェイスがマップされているメモリ バンクと同じ SLR に配置する必要があります。
カーネルに複数の AXI インターフェイスがあり、異なる SLR にある複数のメモリ バンクに接続されている場合は、カーネルがアクセスするメモリ バンクの大部分が含まれる SLR にカーネルを配置することをお勧めします。これにより、このカーネルで必要な SLR をまたぐ接続数が最小限に抑えられ、ユーザー デザイン内のほかのカーネルでメモリ バンクに接続するために使用可能な SLR をまたぐリソースが増えます。
カーネルが別の SLR にあるメモリ バンクに接続される場合は、カーネル SLR および DDR メモリの割り当て のように SLR の割り当てを明示的に指定します。
プラットフォームに含まれる SLR が 3 つ以上になると、上の図に示すように、最も多くマップされるメモリ バンクのすぐ隣ではない SLR のメモリ バンクにカーネルがマップされることもあります。このような場合、離れたメモリ バンクにアクセスするために複数の SLR 境界をまたぐ必要があるので、SLR をまたぐリソースの使用量が増加します。このようなリソース使用量の増加を避けるには、カーネルを中間の SLR に配置して、隣接する SLR にまたぐリソースのみが使用されるようにします。