Bit Slice - 2021.2 日本語

Vitis Model Composer ユーザー ガイド (UG1483)

Document ID
UG1483
Release Date
2021-10-22
Version
2021.2 日本語

値からビットの範囲を抽出します。

ライブラリ

Logic and Bit Operations

説明

入力値から連続したビット セットを要素ごとに抽出します。抽出されたビットは、整数範囲の符号なしの固定小数点値として返されます。抽出範囲の幅は指定できます。ブロックのダイアログ ボックスでは、次のいずれかの方法でビット範囲を指定できます。

  • Bottom bit + width: 下位ビットと抽出するビット数 (Slice width) を指定します。
  • Top bit + width: 上位ビットと抽出するビット数 (Slice width) を指定します。
  • Top and bottom bit: 上位ビットと下位ビットを指定し、抽出するビット数は暗示されるようにします。

上位ビットおよび下位ビットは、最下位ビット (LSB)、固定小数点値の 2 進数小数点、最上位ビット (MSB) のいずれかに相対的な位置として指定できます。整数入力の場合、2 進数小数点と最下位ビットのオプションは同じです。これらのアンカーに相対的な位置を指定するオフセットは正または負にできますが、抽出範囲が入力型のビット範囲外になるとシミュレーションまたはコード生成中にエラーが発生します。

データ型サポート

Bit Slice ブロックの入力には、次元 N が 2 以下の実数値の整数または固定小数点型を使用できます。浮動小数点値と複素数型はサポートされません。

出力データ型は、整数のみの範囲の実数値の符号なし固定小数点型になります。出力データの幅は、指定した抽出範囲と同じになります。

出力の次元は、入力の次元と同じになります。

パラメーター

Specify range as

Specify range as パラメーターは、抽出範囲を指定します。

  • Bottom bit + width を選択した場合は、Bottom of bit range セクションのパラメーターが設定できるようになり、Top of bit range セクションは設定できなくなります。
  • Top bit + width を選択した場合は、Top of bit range セクションのパラメーターが設定できるようになり、Bottom of bit range セクションは設定できなくなります。
  • Top and Bottom bit パラメーターを選択した場合は、Top of bit range セクションと Bottom of bit range セクションの両方が設定できるようになり、Slice width パラメーターは設定できなくなります。

Specify range as パラメーターの設定は、次のとおりです。

表 1. [Specify range as] パラメーター
設定 説明
Bottom bit + width width で抽出するビット数を指定します。Bottom bit で範囲の開始オフセット (抽出する最下位ビットのオフセット) を指定します。
Top bit + width width で抽出するビット数を指定します。Top bit で範囲の開始オフセット (抽出する最上位ビットのオフセット) を指定します。
Top and bottom bit Top で抽出する最上位ビットのオフセットを指定します。bottom で抽出する最下位ビットのオフセットを指定します。抽出する範囲の幅は暗示されます。

Slice width

抽出するビット範囲の幅を指定します。Slice width は、Specify range as パラメーターを Top bit + width または Bottom bit + width にした場合にのみ設定できます。

Slice width には正のスカラー整数値を入力します。

Bit position relative to

Top of bit range および Bottom of bit range セクションで指定するオフセットの基準点を定義します。

Bit position relative to パラメーターの設定は、次のとおりです。

表 2. [Bit position relative to] パラメーター
設定 説明
Least Significant Bit オフセット パラメーターを入力値の LSB から数えて定義します。オフセット 0 は LSB、オフセット 1 は LSB の左のビットを示します。Least Significant Bit を選択した場合、With offset パラメーターに負のオフセットは指定できません。
Binary point オフセット パラメーターを固定小数点値の 2 進数小数点から数えて定義します。オフセット 0 は最下位整数ビットを示します。負のオフセットは範囲が分数ビットで開始することを示し、オフセット -1 は最上位分数ビットを示します。正のオフセットは、範囲が値の整数部で開始することを示します。
Most Significant Bit オフセット パラメーターを入力値の MSB から数えて定義します。オフセット 0 は MSB、オフセット -1 は MSB の右のビットを示します。Most Significant Bit を選択した場合、With offset パラメーターに正のオフセットは指定できません。

With offset

Bit position relative to パラメーターで指定した基準点に適用するオフセットを指定します。With offset パラメーターは、ブロックのダイアログ ボックスの Top of bit rangeBottom of bit range セクションの両方に含まれます。

負のオフセットはアンカーの右側のビット位置、正のオフセットは左側のビット位置を指定します。