AI エンジン ライブラリは、標準 Simulink ブロック ライブラリと互換性があり、Simulink でシミュレーション可能なモデルを作成する際に一緒に使用できます。ただし、コード生成のためにサブシステムに含めることができるのは、デザインとデバッグの異なる時点でプローブするよう設計されたブロックのみです。これらは、Scope、Display、Spectrum Analyzer、To Workspace ブロックなどです。これらに加え、AI エンジン ライブラリには、AIE Kernel または AIE Graph ブロックからの可変サイズ信号出力に接続可能なシンク ブロックが複数含まれています。
| ブロック | 説明 |
|---|---|
| To Fixed Size | 可変サイズ出力を固定サイズに変換します。 |
| Variable Size Signal to Workspace | 可変信号をワークスペースに記録します。 |
To Fixed Size
AIE Kernel および AIE Graph ブロックの出力ポートは、可変サイズ (ベクター) 信号です。各シミュレーション ステップで、カーネルが一定数の出力サンプルを生成しない可能性があります。Simulink ブロックの多くは、入力として可変サイズ信号を受信できないため、AIE Kernel および AIE Graph ブロックを使用するデザインでは Simulink ブロックの使用が制限されます。
Model Composer には、可変サイズ ベクター入力を受信し、固定サイズ ベクター出力を生成する To Fixed Size ブロックがあります。
出力ベクターは、[Output Size] パラメーターで指定されます。このブロックは入力から出力にサンプルをコピーします。余分なサンプルは廃棄されます。入力に十分なサンプルがない場合は、値 0 が使用されます。オプションの status 出力は、入力と出力のサンプル数の違いを示します。[Output Size] パラメーターのデフォルト サイズは 1 です。このブロックでは、Model Composer でサポートされるすべてのデータ型がサポートされ、入力は実数または複素数です。
Variable Size Signal to Workspace
AIE Kernel および AIE Graph ブロックの出力ポートは、可変サイズ信号です。Model Composer では、AI エンジン ライブラリに Variable Size Signal to Workspace ブロックが含まれており、出力を MATLAB のワークスペース変数に簡単に保存できます。このブロックは、実質的に Simulink to Workspace ブロックのマスクです。
ブロック パラメーターでは、[Variable name] のデフォルト名は simout です。
Variable Size Signal to Workspace ブロックは Simulink To Workspace ブロックを使用しているため、To Workspace ブロックの動作を変更する設定は Variable Size Signal to Workspace ブロックにも影響します。ブロック設定は、モデル設定からアクセスできます (Ctrl + E キーを押す)。
出力の名前 (デフォルトは out) は設定ウィンドウから指定でき、To Workspace ブロックから out という構造の結果を出力するかも制御できます。チェック ボックスが選択されているか、またはどの名前が選択されているかにかかわらず、このブロックは To Workspace ブロックと同様に機能します。
モデル設定で [Single simulation output] チェック ボックスを切り替えると、Ctrl + D キーを押したときに Variable Size Signal to Workspace ブロックのテキストが更新されます。
AI エンジン ブロックを信号データを生成またはインポートするソース ブロック (Constant、Signal to Workspace ブロックなど) に接続することがサポートされます。