ヒント: ビルドを実行する前に、Vitis 環境の設定 に説明されているように、コマンド シェルまたはウィンドウを設定します。
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xrt.ini ファイルで必要なランタイムを設定します。この手順はオプションです。
xrt.ini ファイル に説明されているように、このファイルには、デバッグ、プロファイリング、ホスト アプリケーションおよびカーネルを実行する際に XRT で記録されるメッセージを制御するためのさまざまなパラメーターを指定します。これにより、アプリケーションの実行中にランタイムでデバッグおよびプロファイル データを取得できます。xrt.ini の
Emulation
グループでは、エミュレーションの実行に影響する機能を指定します。ヒント: カーネル コードをエミュレーション モードでコンパイルするには、v++ -g
オプションを使用してください。 -
emconfigutil ユーティリティ の説明に従って、ターゲット プラットフォームから emconfig.json ファイルを作成します。これは、ハードウェアまたはソフトウェア エミュレーションの実行には必須です。
エミュレーション コンフィギュレーション ファイル (
emconfig.json
) は、emconfigutil
コマンドを使用して指定のプラットフォーム用に生成され、エミュレーション中に XRT ライブラリで使用される情報を提供します。次の例は、指定したターゲット プラットフォーム用のemconfig.json
ファイルを作成します。
エミュレーション モードでは、ランタイムはemconfigutil --platform xilinx_u200_xdma_201830_2
$EMCONFIG_PATH
変数で指定されたディレクトリ、またはホスト実行ファイルと同じディレクトリで emconfig.json ファイルを検索します。ヒント: ターゲット プラットフォームでエミュレーションを実行するには、JSON ファイルを最新の状態にしておく必要があります。 -
XCL_EMULATION_MODE
環境変数をsw_emu
(ソフトウェア エミュレーション) またはhw_emu
(ハードウェア エミュレーション) に設定します。これにより、アプリケーションの実行がエミュレーション モードになります。C シェル (csh) の環境変数を設定するには、次のコマンドを使用します。
setenv XCL_EMULATION_MODE sw_emu
bash シェルの環境変数を設定するには、次のコマンドを使用します。
export XCL_EMULATION_MODE=sw_emu
重要:XCL_EMULATION_MODE
環境変数が正しく設定されていないと、エミュレーション ターゲットが実行されません。 - アプリケーションを実行します。
ランタイム初期化ファイル (xrt.ini)、エミュレーション コンフィギュレーション ファイル (emconfig.json)、および
XCL_EMULATION_MODE
環境変数を設定し、必要なコマンド ライン引数を指定してホスト実行ファイルを実行します。次に例を示します。
./host.exe kernel.xclbin
ヒント: このコマンド ラインでは、多くの Vitis サンプルおよびチュートリアルと同様に、ホスト プログラムが xclbin ファイルの名前を引数として使用することを想定していますが、アプリケーションによっては xclbin ファイルの名前がホスト プログラムにコード記述されていたり、実行に別の方法が必要であったりすることがあります。