ヒント: ツールを実行する前に、Vitis 環境の設定 に説明されているように、コマンド シェルまたはウィンドウを設定します。
エンベデッド プロセッサ ベースのプラットフォームの場合、ホスト プログラム (host.exe
) は、次の 2 つのプロセスで GNU Arm クロスコンパイラ バージョンの g++
を使用して、Arm プロセッサ用にクロスコンパイルおよびリンクされます。
ヒント:
aarch64
は
Zynq®
UltraScale+™
(A53) および
Versal®
(A72) デバイスに使用されます。aarch32
は Zynq-7000 SoC (A9) に使用され、ツール チェーンは別の場所にあります。-
host.cpp をオブジェクト ファイル (.o) にコンパイルします。
$XILINX_VITIS/gnu/aarch64/lin/aarch64-linux/bin/aarch64-linux-gnu-g++ -c \ -D__USE_XOPEN2K8 -I$SYSROOT/usr/include/xrt -I$XILINX_VIVADO/include \ -I$SYSROOT/usr/include -fmessage-length=0 -std=c++14 --sysroot=$SYSROOT \ -o src/host.o ../src/host.cpp
- オブジェクト ファイルを必要なライブラリとリンクし、実行ファイルを作成します。
$XILINX_VITIS/gnu/aarch64/lin/aarch64-linux/bin/aarch64-linux-gnu-g++ -l \ -lxrt_coreutil -lpthread -lrt -lstdc++ -lgmp -L$SYSROOT/usr/lib/ \ --sysroot=$SYSROOT -o host.exe src/host.o
アプリケーションをエンベデッド プロセス用にコンパイルする場合は、アプリケーションの sysroot を指定する必要があります。sysroot は、基本システム ルート ファイル構造を定義するプラットフォームの一部です。インストール方法は、 エンベデッド プラットフォームのインストール を参照してください。
重要: 上記の例では、
$SYSROOT
環境変数にエンベデッド プラットフォームの sysroot の場所が指定されていることが必要です。エッジ プラットフォーム用にホスト コードをコンパイルする際の主要な要素は、次のとおりです。
- コンパイル
-
- -I$SYSROOT/usr/include
- -I$SYSROOT/usr/include/xrt
-
-std=c++14
: C++ 言語標準を定義します。XRT ネイティブ C++ API を使用してホスト コードをコンパイルするには、-std=c++14
以降の C++ 標準が必要です。ただし、GCC 4.9.0 より古いバージョンでは、代わりに-std=c++1y
を使用してください。
- リンク
-
- -L$SYSROOT/usr/lib: ライブラリの場所。
-
-lxrt_coreutil
: XRT ネイティブ API で使用するために必要なライブラリ。 -
-pthread
: マルチスレッド用の XRT ライブラリで必要です。
OpenCL API ホスト コードの構築
Vitis アプリケーションアクセラレーション開発フローでは、OpenCL API を使用してホスト アプリケーションをプログラムすることもできます。
g++
を使用した OpenCL アプリケーションの構築では、次のコマンドラインを使用します。g++ -g -std=c++1y -I$XILINX_XRT/include -L$XILINX_XRT/lib -o host.exe host.cpp \
-lOpenCL -pthread
唯一の違いは、XRT ネイティブ API の xrt_coreutil
ライブラリの代わりに OpenCL API 用の OpenCL
ライブラリを使用するところです。
注記:
Vitis Accel_Examples には、xcl2.cpp ソース ファイルおよび
-I../xcl2
インクルード文が追加されている例があります。ホスト プログラムおよび g++
コマンドにこれらを追加すると、サンプル コードで使用されるヘルパー ユーティリティにアクセスできますが、通常は不要です。