Run Guidance レポートのガイダンス メッセージは、ツール内で定義された特定のルールおよび値のしきい値によってトリガーされます。これらのルールおよび値のしきい値の一部は、 Vitis™ アナライザー内で変更できます。Run Guidance レポートを開くと、次の図に示すように、変更可能な値がレポートの Threshold 列にリンクで表示されます。
Threshold 列のリンクをクリックすると、次のような Edit Guidance Threshold ダイアログ ボックスが表示されます。ダイアログ ボックスの上部には、選択したルールの現在の演算子としきい値が表示され、下部ではその値を編集できます。
上の図はユーザーが指定した値で再定義された Threshold value を示しています。場合によっては、許容される値の範囲が表示され、指定された値がその範囲内にあるかどうかがツールでチェックされます。上記の例では、指定する値は 0 以上である必要があります。
Edit Guidance Threshold ダイアログボックスには、ユーザー定義の値を、ツールによって提供されるハード コードされた値にリセットする Reset threshold コマンドもあります。これは、上記の図の です。
Update guidance report チェック ボックスでは、値の更新後にガイダンス レポートを再実行するかどうかを指定できます。このチェック ボックスをオフにすると、しきい値が指定どおりに変更され、新しいユーザー指定のしきい値になるので、レポートに期限切れのマークが付きます。ユーザーの値の影響を確認するには、Reload でレポートを手動で読み込み直す必要があります。
OK をクリックして値を変更するか、Cancel をクリックして変更せずにダイアログボックスを閉じます。
ルールしきい値のインポート/エクスポート
しきい値を変更できるルール、およびすべてのルールのデフォルト値は、ツールのインストール ディレクトリに保存されます。これらのルールはカスタム ルール ファイルで上書きできます。カスタム ルール ファイルは、Vitis アナライザーで別のプロジェクトにエクスポートおよびインポートできます。
Run Guidance レポート内の 1 つまたは複数のルールをカスタマイズすると、レポートのツールバー メニューの Export User Guidance Thresholds コマンドがアクティブになります。このコマンドは、上の図の上部に表示されています。これにより、カスタマイズした値のしきい値をエクスポートして、ほかのデザインで再利用できるようになります。
次はそのサンプル ファイルです。
profile_rules =
(
{
id = "HOST_MIGRATE_MEM";
value = "1";
},
{
id = "DEVICE_UTIL";
value = "3";
}
);
version = "1";
ユーザーしきい値ファイルには、すべてのガイダンス ルールを含める必要はなく、値が変更されたルールのみを含める必要があります。必要なのは、ルール ID と値のフィールドのみです。
-
id
は、Run Guidance レポートの Name 列に表示されるルールの名前です。 -
value
は、ユーザーが指定した値で、Threshold 列に表示されます。
Vitisアナライザー IDE の Import User Guidance Thresholds でユーザー ガイダンスしきい値をインポートしておくと、ほかのプロジェクトでそのカスタムしきい値を再利用することもできます。必要に応じて、user-thresholds.cfg ファイルをエクスポートし、値を編集し、そのファイルをインポートできます。ユーザーしきい値ファイルをインポートすると、インポートされた値を使用する Run Guidance レポートが生成され直されます。