最適化: パフォーマンス解析 - 2022.1 日本語

Vitis 統合ソフトウェア プラットフォームの資料: エンベデッド ソフトウェア開発 (UG1400)

Document ID
UG1400
Release Date
2022-04-26
Version
2022.1 日本語

Vitis ソフトウェア プラットフォームのパフォーマンス解析には、さまざまなタイプのパフォーマンス データを表示して解析する機能があります。その目的は、データから役に立つ情報を抽出し、多くのテキストとしてではなく、さらに見やすく、情報量も多いようなビュー、グラフ、メトリクスなどで提供することにあります。

パフォーマンス解析には、次の機能があります。

  • Arm データの表示をサポート。
  • PS および MDM をマスターとして使用する APM データの表示をサポート。
  • MicroBlaze データの表示をサポート。
  • ライブ データの表示および解析をサポート。
  • データのオフライン表示をサポート。
  • データの拡大および縮小をサポート。
  • イベントのフィルターおよび検索。
  • トレース パッケージのインポートおよびエクスポート。

Vitis ソフトウェア プラットフォームのパフォーマンス解析機能では、AXI Performance Monitor (APM) のイベント カウンター、Zynq-7000 SoC プロセッシング システムの Arm Performance Monitor Unit (PMU)、および MicroBlaze パフォーマンス モニタリング カウンターからのデータ収集がサポートされます。Zynq デバイスでのパフォーマンス モニタリングの使用例は、システム パフォーマンス モデリング を参照してください。MicroBlaze デザインの場合、APM を SPM と同じように使用できます。

MicroBlaze のパフォーマンス データを収集するには、パフォーマンス モニタリング カウンターを Vivado ハードウェア デザインでイネーブルにする必要があります。詳細は、 『MicroBlaze プロセッサ リファレンス ガイド』 (UG984) を参照してください。Vitis ソフトウェア プラットフォームでは、次の MicroBlaze プロセッサのイベントが監視されます。
  • クロック サイクル数
  • 任意の有効命令実行
  • データ キャッシュからの読み出しまたはデータ キャッシュへの書き込みデータ要求
  • 読み出しまたは書き込みデータ キャッシュ ヒット
  • パイプラインのストール
  • メモリ読み出しの命令キャッシュ レイテンシ

データは、Vitis ソフトウェア プラットフォームでリアルタイムに収集されます。これらのカウンターからの値は、10 ms ごとにサンプリングされます。これらの値を使用してメトリクスが算出され、[Performance Counters] ビューに表示されます。

Vitis ソフトウェア プラットフォームでは、次の Cortex-A9 CPU の PMU イベントが監視されます。

  • データ キャッシュ リフィル
  • データ キャッシュ アクセス
  • データ ストール
  • 書き込みストール
  • 命令名の変更
  • 分岐ミス

次の 2 つの L2C-PL330 (Level-2 キャッシュ コントローラー) カウンターが監視されます。

  • キャッシュ ヒットの数
  • キャッシュ アクセスの数

HO および ACP ポートごとに次の APM カウンターが監視されます。

  • 書き込みバイト数
  • 読み出しバイト数
  • 書き込みトランザクション数
  • 総書き込みレイテンシ
  • 読み出しトランザクション数
  • 総読み出しレイテンシ