ザイリンクス Assert ブロックは、信号のレートまたはデータ型のアサーションを実行します。このブロックにハードウェア コストはなく、設計者の介入が必要な場合にレートまたはデータ型を解決するのに使用できます。
ブロック パラメーター
Simulink® モデルでブロックのアイコンをダブルクリックすると、[Block Parameters] ダイアログ ボックスが開きます。
このブロック特定のパラメーターは、次のとおりです。
- Type
-
- Assert type
- 入力でデータ型が指定したデータ型と同じであることを確認するアサーションを実行するかどうかを指定します。データ型が同じでない場合は、エラー メッセージが表示されます。このブロックは、ザイリンクス ブロックセット ライブラリ Floating-Point および Index にリストされています。
- Specify type
- アサーション用のデータ型を
typeという入力ポートに接続された信号から供給するか、Assert ブロックの [Block Parameters] ダイアログ ボックスで明示的に指定するかを設定します。 - Output Type
- 出力のデータ型を指定します。Boolean、Fixed-point、または Floating-point に設定可能です。
- Arithmetic Type
-
Output
Type を Fixed-point に設定した場合、Arithmetic
Type は Signed (2’s
comp) または Unsigned に設定できます。
- Fixed-point Precision
-
- Number of bits
- 出力値の 2 進小数点のビット位置を指定します (ビット 0 が最下位ビット)。
- Binary point
- 固定小数点出力の 2 進小数点の位置を指定します。
- Floating-point Precision
-
- Single
- 単精度 (32 ビット) を指定します。
- Double
- 倍精度 (64 ビット) を指定します。
- Custom
- Exponent width および Fraction width オプションを有効にし、指数部の幅と仮数部の幅を指定できるようにします。
- Exponent width
- 指数部のビット幅を指定します。
- Fraction width
- 仮数部の幅を指定します。
- Rate
-
- Assert rate
- 入力でレートが指定したレートと同じであることを確認するアサーションを実行するかどうかを指定します。レートが同じでない場合は、エラー メッセージが表示されます。
- Specify rate
- アサーション用の初期レートを
rateという入力ポートに接続された信号から供給するか、Assert ブロックの [Block Parameters] ダイアログ ボックスの Sample rate で指定するか (Explicitly) を設定します。
- Provide output port
- ブロックの出力ポートを有効にします。出力ポートに示されるデータ型またはレートは、アサーション用に指定されたデータ型またはレートです。
このブロックで使用されるその他のパラメーターについては、[Block Parameters] ダイアログ ボックスの共通オプション を参照してください。
このブロックの Output type パラメーターの説明は、[Block Parameters] ダイアログ ボックスの共通オプション の [Arithmetic Type] の説明と同じです。
Assert ブロックは ザイリンクス LogiCORE™ ™ を使用しないので、ハードウェアにインプリメントしたときにリソースは使用されません。
Assert ブロックを使用したレートおよびデータ型の解決
シミュレーション エンジンでレートまたはデータ型が解決されない場合、Assert ブロックを使用して特定のデータ型またはレートに強制できます。通常、フィードバックを使用し、信号ソースとして機能するコンポーネントを使用している場合にこれが必要となる場合があります。たとえば次の回路では、Assert ブロックを使用して SRL16 のレートとデータ型を強制しています。この場合、Assert ブロックを使用してレートのシード値を指定でき、この値が SRL16 を介して SRL16 入力に戻され、Assert ブロックに供給されます。Assert ブロックを使用しない次のデザインでは、次のエラー メッセージが表示されます。
The data types could not be established for the feedback paths through this block. You might need to add Assert blocks to instruct the system how to resolve types.
このエラーを解決するには、次の図に示すように、フィードバック パスに Assert ブロックを追加します。
この例では、データ型を解決するために Assert ブロックが必要です。レートは、定数クロックに割り当てることにより決定できます。レートの強制に Constant ブロックを使用するか Assert ブロックを使用するかは、状況に応じて決定できます。
Model Composer はレートとデータ型を確定的に解決しますが、一部の Model Composer HDL コンポーネントでは、場合によって Assert ブロックの使用が必要なことがあります。これらのブロックには、ブラック ボックス コンポーネントおよび特定の IP ブロックが含まれていることがあります。