xlAddTerms
は Simulink の addterms
コマンドに似ており、モデル内の未接続のポートを終端または駆動するブロックを追加します。xlAddTerms
を使用すると、出力ポートは Simulink のターミネーター ブロックで終端され、入力ポートは Simulink または HDL の定数ブロックで正しく駆動されます。また、HDL ゲートウェイ ブロックを条件付きで追加することもできます。
optionStruct
引数は、ブロックのプロパティを設定するか (例: 定数ブロックの値を 5 に設定)、異なるソース ブロックまたはターミネーター ブロックを使用するよう指定します。
構文
xlAddTerms(arg1,optionStruct)
説明
次の説明では、ソース ブロックは、未接続のポートを駆動するために使用されるブロックを指します。ターミネーター ブロックは、未接続のポートを終端させるためのブロックを指します。
xlAddTerms(arg1,optionStruct)
xlAddTerms
には、引数を 1 つまたは 2 つ指定できます。2 番目の引数 optionStruct
はオプションです。最初の引数には、システムの名前やブロック リストを指定します。
arg1 | 説明 |
---|---|
gcs
|
現在のシステムの文字列ハンドル |
'top/test1'
|
test1 というシステムの文字列ハンドル。xlAddTerms にシステムへのハンドルが渡されます。xlAddTerms は、サブシステムのすべての子ブロックを含む test1 以下のすべてのブロックで実行されます。 |
{'top/test1'}
|
文字列ハンドルのブロック リスト。xlAddTerms にブロックへのハンドルが渡されます。xlAddTerms は test1 という名前のブロックに対してのみ実行され、子ブロックに対しては実行されません。 |
{'t/b1';'t/b2';'t/b3'}
|
文字列ハンドルのブロック リスト。 |
[1;2;3]
|
数値ハンドルのブロック リスト。 |
optionStruct 引数はオプションですが、指定する場合は MATLAB の構造体である必要があります。次の表に、構造体で使用可能な値を示します。構造体のフィールド名では、MATLAB のすべての構造体のフィールド名と同様に、大文字と小文字が区別されます。
optionStruct | 説明 |
---|---|
Source
|
たとえば、Simulink の定数ブロックをソース ブロックとして使用する場合、ブロックの値を 10 に設定するには、次のように入力します。
HDL の定数ブロックをソース ブロックとして使用する場合、定数ブロックの値を 10、データ型を UFIX_32_0 に設定するには、次のように入力します。
|
SourceWith
|
|
TermWith
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接続に使用するポート番号を指定する文字列です。1 または 3 のように指定します。 たとえば 1 を指定すると、 |
UseGatewayIns
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xlAddTerms に必要に応じて HDL Gateway In を挿入するよう指示します。このフィールドは、Gateway In を挿入するために使用します。Gateway In を使用しない場合は、このフィールドは使用しないでください。 |
GatewayIn
|
Gateway In を挿入する場合、Source や Term と同様に、そのパラメーターをこのフィールドを使用して設定できます。 次に例を示します。
Gateway In を ufix_32_0 を出力するよう設定します。 |
UseGatewayOuts
|
xlAddTerms に必要に応じて HDL Gateway Out を挿入するよう指示します。このフィールドは、Gateway Out を挿入するために使用します。Gateway Out を使用しない場合は、このフィールドは使用しないでください。 |
GatewayOut
|
Gateway Out を挿入する場合、Source や Term と同様に、そのパラメーターをこのフィールドを使用して設定できます。 次に例を示します。
Gateway Out を ufix_32_0 の入力を受信するよう設定します。 |
RecurseSubsystems
|
xlAddTerm がすべての子サブシステムの下で xlAddTerm を再帰的に実行するよう指示します。1 または 0 のスカラー値を指定します。 |
例
例 1: 現在のシステムで、デフォルトのパラメーターを使用して xlAddTerms
を実行します。定数のソース ブロックが使用され、Gateway は追加されません。サブシステムは再帰的に終端されます。
xlAddTerms(gcs);
例 2: サブシステム tt./mySubsystem のすべてのブロックで xlAddTerms
を実行します。
xlAddTerms(find_system('tt/mySubsystem','SearchDepth',1));
例 3: 現在のシステムで、ソース ブロックの定数値を 1 に設定し、Gateway Out を使用し、ターミネーター ブロックが Simulink Display ブロックを使用するよう変更して xlAddTerms
を実行します。
s.Source.const = '10';
s.UseGatewayOuts = 1;
s.TermWith.Block = 'built-in/Display';
s.TermWith.Port = '1';
s.RecurseSubsystem = 1;
xlAddTerms(gcs,s);
注記
フィールド名の大文字と小文字は区別されません。'Source'
、'GatewayIn'
、'GatewayOut'
フィールドを使用する場合、設定するパラメーター名が有効であることを確認してください。