Tcl チェッカー プロシージャを定義したら、Vivado Design Suite 内での DRC レポート システムの一部として DRC を定義する必要があります。
まず create_drc_check
コマンドを使用して、新しいデザイン ルールを登録します。このコマンドでは、ユーザー定義ルール チェックに固有の名前を指定する必要があります。この名前は、Tcl チェッカー プロシージャで作成した違反の名前と一致している必要があります。DRC ルール デックにチェックを追加する際や report_drc
を実行する際に、この固有名を指定する必要があります。先ほど定義した dataWidthCheck
Tcl チェッカー プロシージャでは、create_drc_violation
コマンドで RAMW-1
という名前を使用しています。また、create_drc_check
コマンドでは、ルールをチェックしたときに実行する Tcl チェッカー プロシージャの名前も指定する必要があります。上記の例では、dataWidthCheck
の引数として -rule_body
を指定し、report_drc
を実行する前に Vivado Design Suite に読み込む必要があります。
create_drc_check -name {RAMW-1} -hiername {RAMB Checks} \
-desc {Block RAM Data Width Check} -rule_body dataWidthCheck -severity Advisory
DRC をカテゴリにグループ化し、レポート用にルールの説明を指定することもできます。
違反が検出されたときに DRC レポートに追加するメッセージを定義できます。デフォルトでは、Tcl チェッカー プロシージャの create_drc_violation
で作成されたメッセージが DRC オブジェクトに渡されます。この場合、create_drc_violation
で定義されたメッセージが DRC レポートに記述されます。
DRC オブジェクトには is_enabled
プロパティがあり、set_property
コマンドを使用して TRUE または FALSE に設定できます。新しいルール チェックを作成すると、is_enabled
プロパティはデフォルトで TRUE に設定されます。is_enabled
を実行したときに DRC が使用されないようにするには、report_drc
プロパティを FALSE に設定します。