Vivado IP カタログには、Vivado IDE および Tcl 設計環境からアクセスできます。
バッチ スクリプト モードを使用するユーザー用に、IP の作成、再カスタマイズ、出力ファイルの生成などの IP カタログ操作を Vivado IDE で実行すると、対応する Tcl コマンドが vivado.log
ファイルに記録されます。Vivado IDE で実行できる操作はすべて、スクリプトで自動化して実行できます。
Vivado IP カタログには Vivado IDE の [Tcl Console] ウィンドウから IP パラメーターのカスタマイズに直接アクセスする機能が含まれおり、各 IP パラメーターを [Tcl Console] ウィンドウから直接設定できます。
次に、Tcl コマンドを使用した一般的な IP 操作の例を示します。
アキュムレータ IP のカスタマイズ ファイルを作成
create_ip -name c_accum -vendor xilinx.com -library ip \
-module_name c_accum_0
入力幅および出力幅などのカスタマイズ パラメーターを変更
set_property -dict [list CONFIG.Input_Width {10}
CONFIG.Output_Width {10}] [get_ips c_accum_0]
出力ファイルを選択して生成
generate_target {synthesis instantiation_template simulation} \
[get_ips c_accum_0]
生成された出力ファイルをリセット
reset_target all [get_ips c_accum_0]
Tcl スクリプトを使用して IP に使用可能なユーザー コンフィギュレーション パラメーターをリストするには、list_property または report_property コマンドのいずれかを使用して、作成された IP を参照します。次は IP に関する便利な Tcl コマンドです。
Tcl スクリプトで処理可能なオブジェクトのリストを返す
list_property
各パラメーターの現在の値、データ型などをテキスト レポートで返す
report_property
IP に適用されるすべてのプロパティのリストを取得
list_property [get_ips fifo_generator_0]
カスタマイズ パラメーターのみのリスト (アルファベット順) を表示
lsearch -all -inline [ list_property [ get_ips fifo_generator_0 ] ] CONFIG.*
コンフィギュレーション パラメーターを含む IP のすべてのプロパティをリストするレポートを作成
report_property [get_ips fifo_generator_0]
デザ イ ン run を削除
delete_ip_run
シミュレーションをエクスポート
export_simulation
コア コンテナーからファイルをディスクに抽出
extract_files
Vivado IDE で IP のデザイン run を削除して、IP の出力ファイルをリセットすると、reset_target および delete_ip_run という 2 つの Tcl コマンドが発行されます。
XDC ファイルへの制約の書き出し
write_xdc <file>
制約がその制約設定に基づいて実行される順番でファイルに書き出されます。IP 制約の設定の詳細は、IP 制約の管理を参照してください。IP 制約の無効化も参照してください。詳細は、『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: 制約の使用』 (UG903) を参照してください。
すべての RTL IP またはカスタマイズした個別の RTL IP のいずれかの Tcl スクリプトを作成します。
write_ip_tcl
サポートされる IP 関連の Tcl コマンドの詳細は、[Tcl Console] ウィンドウに「help -category IPFlow」と入力してください。