IP 設定 - 2022.1 日本語

[IP] 設定では、次の図に示すように、IP のプロジェクトごとのオプションを指定します。プロジェクトを作成するたびに、プロジェクトの設定にアクセスして、設定を変更する必要があります。

[IP] 設定には、次のオプションがあります。

• [Core Containers]: 新しく作成する IP に対してコア コンテナー機能を使用する場合は、Use Core Containers for IP をオンにします。この機能を使用すると、IP および生成されたすべての出力ファイルが 1 つの圧縮バイナリ ファイル (拡張子 .xcix) として保存されます。詳細は、コア コンテナーの使用 を参照してください。
• [Simulation]: デフォルトでは、[Use Precompiled IP simulation libraries] および [Automatically generate simulation scripts for IP] の 2 つのチェック ボックスがオンになります。

  Vivado には、Vivado シミュレータで使用するザイリンクス IP すべてのスタティック ファイルのプリコンパイル ライブラリが含まれます。シミュレーション スクリプトが作成されると、これらのライブラリが参照されます。サードパーティのシミュレータを使用している場合は、『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: ロジック シミュレーション』 (UG900) の説明に従って、これらのライブラリを作成する必要があります。

  [Automatically generate simulation scripts for IP] オプションをオンにすると、各 IP のシミュレーション スクリプトが自動的に生成されます。Vivado ツールでは、スクリプトが <project name>.ip_user_files ディレクトリに保存されます。詳細は、IP のシミュレーションを参照してください。このチェック ボックスをオフにすると、シミュレーション スクリプトは生成されなくなります。

• [Upgrade IP]: [Generate log file] はデフォルトでオンになっています。これがオンになっている場合は、IP をアップグレードするときに ip_upgrade.log ファイルが作成されます。追加 IP をアップグレードすると、その情報はこのファイルの冒頭に追加されます。このログ ファイルは、ルート ディレクトリのプロジェクト ディレクトリ (プロジェクトの XPR ファイルが保存されているディレクトリ) に保存されます。Tcl コマンドを使用したログ ファイル名および保存ディレクトリの指定方法などについては、IP のアップグレードを参照してください。[Upgrade IP] チェック ボックスをオフにすると、ログ ファイルは作成されなくなります。
• [Default IP Location]: IP ソースを作成して保存するディレクトリを指定します。デフォルトでは、RTL プロジェクトの IP は、.srcs/sources_1/ip ディレクトリの中のプロジェクト ディレクトリに保存されます。
  • リビジョン管理システムを利用している場合は、ほかのソース ファイルと同じように、プロジェクト外に IP を保存することを推奨します。
  • Vivado は、すべての IP 出力ファイルを別の <project_name>.gen ディレクトリに生成します。これにより、<project_name>.srcs ディレクトリに含まれる現在のソースと生成された出力ファイルが分離されます。IP ソースと出力ファイルが区別されたよりクリーンなディレクトリ構造になります。また、リビジョン管理の多くで出力ファイルをチェックインする必要がないので、リビジョン管理ユースケースのほとんどでプロジェクト IP を作成し直すのに必要なチェックイン ファイルも最小限に抑えられます。
  • IP をカスタマイズする場合は、[IP Location] を使用して IP およびその出力ファイルが保存されるディレクトリを設定できます。デフォルト IP ロケーションの設定は、Vivado セッション間で保持されます。
• [IP Cache]: IP キャッシュの使用方法を指定します。キャッシュ オプションには次のものがあります。
  • [Cache scope]: [Disabled]、[Local] (デフォルト設定)、または [Remote] を選択できます。[Local] を選択すると、キャッシュ ディレクトリはプロジェクトのローカル ディレクトリとなり、変更できません。[Remote] を選択すると、キャッシュ ディレクトリを指定できます。
  • [Cache location]: キャッシュ ディレクトリを指定します。[Local] を選択している場合は、キャッシュ ディレクトリはプロジェクトのローカル ディレクトリ (project_name.ip_cache) となり、変更できません。[Remote] を選択している場合、ここでディレクトリを指定します。
  • [Clear Cache]: Tcl コンソールで config_ip_cache コマンドを実行して、ディスクからキャッシュ ファイルを削除します。

  config_ip_cache -clear_output_repo

IP キャッシュの詳細は、IP キャッシュの設定を参照してください。