一部の IP は、ほかの IP をデザイン ソースとして使用して設計されています。親 IP がどうのように作成されているかによって、その子 IP に複数の OOC 合成 run が存在することがあります。親子関係のあるサブシステム IP には、次のタイプがあります。
- 別の IP をファイルのライブラリとして参照する IP または最上位より下位にある IP (サブコア リファレンス): サブコア リファレンスについては、『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: カスタム IP の作成およびパッケージ』 (UG1118) を参照してください。[IP Sources] にはサブコア IP は表示されず、XCI ファイルが 1 つだけ表示されます。
- 子 IP の XCI ファイルと一緒にパッケージされる IP (スタティック IP): スタティック IP が、ほかの IP の XCI ファイルとパッケージされます。
- ダイナミックに子 IP および HDL を作成する IP (ダイナミック IP): すべての IP が一緒に合成されるため、ダイナミック IP には OOC 合成 run が 1 つ含まれます。スタティック IP と同様に、[IP Sources] に複数の XCI が表示されます。
- IP インテグレーター テクノロジを使用してダイナミックに作成してインターコネクトした IP (サブシステム IP): サブシステム IP とは、IP インテグレーター テクノロジで作成される IP です。たとえば、10G Ethernet Subsystem IP の合成ログを表示させると、ブラック ボックスが子 IP 用に推論されているのがわかります。これは、合成中のユーザー デザインの IP のデフォルト フローに似ています。
次の図のように、子 IP の XCI ファイルは、[IP Sources] の親 IP の Synthesis フォルダーに出力ファイルと一緒に含まれます。
図 1. XCI ファイルを使用したサブシステム IP の出力ファイル
図に示すように、IP ごとの OOC 合成中、子 IP の合成が完了すると、子 IP がリンクされて 1 つの DCP が作成されます。これにより、サブシステム IP がほかの IP と同じようになります。
図 2. サブシステム IP の出力ファイル
ヒント: ブロック デザインをベースにしたサブシステム IP の主な利点は、出力ファイルを生成するときに、子 IP の OOC 合成 run を並列に実行できることです。
[Generate Output Products] ダイアログ ボックスの Run Settings フィールドでは、並列 run の数を指定できます。
さらに、IP キャッシングがイネーブルになっている場合は、子 IP のキャッシュ ヒットも階層 IP に含められます。これにより、生成が大きくスピードアップします。