ブレーク ポイントを条件に基づいて追加し、診断メッセージを表示するには、次のコマンドを使用します。
add_condition <condition> <message>
たとえば、Vivado IDE の BFT サンプル デザインで、wbClk
信号と reset
の両方が 1 になったときにシミュレーションを停止して診断メッセージを出力するには、シミュレーション開始時に次のコマンドを実行します。
add_condition {reset == 1 && wbClk == 1} {puts "Reset went to high"; stop}
BFT サンプル デザインは、追加された条件により、条件が満たされたときにシミュレーションが 5 ns 停止し、「"Reset went to high"
」というメッセージがコンソールに表示されます。シミュレータは、次の step または run コマンドでシミュレーションが再開されるまで待機します。
-notrace オプション
通常、add_condition
コマンドを実行すると、指定した Tcl コマンドがコンソール、ログ ファイル、ジャーナル ファイルにも含まれますが、-notrace
オプションを使用すると、出力は記録されますが、コマンド自体が含まれなくなります。
たとえば、次のコマンドを実行したとします。
puts 'Hello'
上記のコマンドは、コンソール、ログ ファイル、ジャーナル ファイルに次のように表示されます。
# puts ‘Hello’
Hello
これに -notrace
オプションを付けて実行すると、次のように出力のみが表示されるようになります。
Hello