[Bus Skew Report Per Constraint] セクションには、各 set_bus_skew
制約の詳細が示されます。レポートされる各制約には、次の 2 つのセクションがあります。
- 制約が適用されるパスの詳細なサマリ。
- サマリにレポートされたタイミング パスの詳細。
詳細なサマリの表には、次の情報が含まれます。
- [From Clock]
- 始点クロック ドメイン。
- [To Clock]
- 終点クロック ドメイン。
- [Endpoint Pin]
- レポートされたパスに関連する終点ピン。
- [Reference Pin]
- スキューを算出するのに使用された基準ピン。この表の各行に表示される基準ピンは、その終点パスの最大スキューになります。
- [Corner]
- この終点へのワースト スキューを算出するのに使用されたファースト/スロー コーナー。
- [Actual]
- 算出されたスキュー。スキューは、終点ピンの相対遅延から基準ピンの相対遅延と相対 CRPR を引いた値です。
- [Slack]
- 実際のパスのスキューと要件との差。
-from
および -to
オプションの両方を指定する必要があります。デフォルトでは、ワースト バス スキューの終点のみがレポートされます。複数の終点をレポートするには、-max_paths
および -nworst
オプションを使用できます。これらは report_timing
コマンドの同じオプションと同様に機能します。たとえば、-nworst 1 -max_path 16
を使用すると、各制約に対して 16 個までの終点、終点ごとに 1 つのパスをレポートできます。
タイミング パスの詳細セクションには、サマリの表にレポートされた各ピン ペアのタイミング パスの詳細が示されます。レポートされるパスの数は、サマリの表にレポートされている終点の数と同じで、
-max_paths
/-nworst
オプションで制御できます。
バス スキュー タイミング パスの詳細のフォーマットは、ほかのタイミング パスと同様です。ただし、バス スキュー解析は同じクロック エッジで実行されるので、クロックのばらつきは含まれません。終点または基準パスからの最悪なクロックばらつきは、バス スキュー ヘッダーにレポートされます。デスティネーション クロックの起動時は常に 0 です。各スラックに対し、終点へのタイミング パスと基準ピンへのタイミング パスが示されます。クロックまたはデータパスが複数の SLR をまたぐ場合は、スラック算出中に SLR 間の補正が適用され、不必要に悪い見積もり部分が回避されます。このような補正は、バス スキュー ヘッダーにレポートされます。
次のパスの詳細例は、-path_type short
オプションを使用して生成されており、クロック ネットワークの詳細は省略されています。終点ピンへのパスが基準ピンへのパスの前に表示されています。パス ヘッダーには、2 つの詳細パスからの情報、要件、相対 CRPR が示されます。