デバイスが製造されるとき、その製造プロセスによって、デバイスごとにパフォーマンスおよび消費電力は変わります。[Report Power] コマンドでは、標準 ([typical]) と最大 ([maximum]) の 2 つのプロセス コーナーのスタティック消費電力を見積もることができます。すべてのデバイスが [typical] の見積もり値を満たすのが理想的ですが、プロセスの違いによってデバイスにばらつきがあるので、[typical] の値が中心となるように、特定のデバイスのプロセス変動に基づいて手動で調整する必要があります。最大設定を使用すると、レポートされる数値が動作範囲内に収まり、ハードウェアの測定値に近いものになります。ジャンクション温度が固定されている場合、[typical] と [maximum] のスタティック消費電力に予測される変動は、コマーシャル デバイスで約 2.5 倍です。
重要: 正確なワースト ケースのスタティック消費電力を取得するには、[Process] を [maximum] に設定します。
Vivado® では、[Report Power] ダイアログ ボックスの [Process] のデフォルト設定は [typical] です。これは、[Report Power] ダイアログ ボックスの [Environment] タブで [maximum] に変更できます。
図 1. [Report Power] ダイアログ ボックスの [Process] 設定
同等 Tcl コマンド:
set_operating_conditions -process maximum