ILA データと波形の関係 - 2022.1 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: プログラムおよびデバッグ (UG908)

Document ID
UG908
Release Date
2022-04-26
Version
2022.1 日本語

キャプチャされた ハードウェア ILA データ オブジェクト (hw_ila_data) と波形の関係を理解しておくと有益です。この関係を次の図に示します。

図 1. ILA データと波形の関係

ハードウェア ILA Tcl オブジェクト (hw_ila) は、ハードウェア内の ILA を示します。ILA コアがキャプチャされたデータをアップロードするたびに、対応する hw_ila_data Tcl オブジェクトに保存されます。これらのオブジェクトにはわかりやすい名前が付けられ、ハードウェアの最初の ILA コア hw_ila_1 に対応する Tcl データ オブジェクトの名前は hw_ila_data_1 となります。オンラインでハードウェアを操作する際、前の図に示すように、各波形はメモリ内の hw_ila_data オブジェクトが基になっており、1 対 1 で対応しています。各 hw_ila_data Tcl ハードウェア ILA データ オブジェクトに対して、波形データベース (WDB) ファイルと波形コンフィギュレーション (WCFG) ファイルが作成され、Vivado プロジェクトのディレクトリに自動的に保存されます。前の図には、左側の hw_ila から右側の波形表示へのデータフローが示されています。

波形コンフィギュレーション (WCFG) ファイルと波形データベース (WDB) ファイルの組み合わせに、波形データベースと Vivado 波形ビューアーでの表示のカスタマイズ情報が含まれます。これらの波形ファイルは Vivado ILA フローで自動的に管理されるので、WDB または WCFG ファイルを直接変更しないでください。波形コンフィギュレーションを変更するには、波形ビューアーのオブジェクト (信号の色、バスの基数、信号の順序、マーカーなど) を変更します。これにより波形コンフィギュレーションの変更が Vivado プロジェクトの適切な WCFG ファイルに保存されます。

波形コンフィギュレーションおよびデータを後で表示するためにアーカイブするには、Tcl コマンド write_hw_ila_data を使用します。これにより、hw_ila_data、波形データベース、および波形コンフィギュレーションがアーカイブに保存されます。オフライン ストレージおよび波形の復元のために read_hw_ila_data および write_hw_ila_data を使用する方法については、「ILA コアでキャプチャされたデータの保存および復元」セクションを参照してください。