Vivado IDE では、ザイリンクス仮想ケーブル (XVC) プロトコルがサポートされます。ザイリンクス仮想ケーブルを使用すると、USB またはパラレル コンフィギュレーション ケーブルなしにザイリンクス デバイスにアクセスしてデバッグができます。この機能により、次のようなデザインを Vivado IDE でデバッグしやすくなります。
- すぐにアクセスできない場所に FPGA がある場合 (ラボ PC が近くにない)。
- ボードのデバイス ピンへの直接アクセスがない (例: JTAG ピンにはローカル マイクロプロセッサ インターフェイスからのみアクセス可能)。
XVC は JTAG ケーブルのように動作するインターネット ベース (TCP/IP) プロトコルで、基本的なケーブル コマンドを含みます。XVC を使用すると、イントラネットまたはインターネットを介してシステムをデバッグできます。この機能により、経費のかかる出張などの移動を削減できるほか、リモート システムのデバッグにかかる時間を短縮できます。
XVC は共有システムにアクセスする必要のあるチームが同じ場所にいない場合にもよく使用されます。また、JTAG コネクタが使用できない場合など、システムの使用に物理的な制約がある場合にも使用できます。XVC インプリメンテーションはプログラム言語やプラットフォームに依存しません。
プロセッサからターゲット デバイスへの適切な JTAG コマンドを作成するには、専用の JTAG ヘッダーを使用するよりも、既存のイーサネット接続を使用します。XVC v1.0 プロトコルを使用すると、イーサネット接続を使用して Vivado から同じ JTAG コマンドを使用でき、既存の Vivado デバッグ機能が引き続きサポートされます。
重要: XVC に Vivado Debug Bridge IP を使用する場合、Vivado IDE ではプログラム機能はサポートされません。XVC を使用してデザインをデバッグするには、デバイスをプログラムしておく必要があります。Debug Bridge IP は Versal ACAP とは互換性がありません。