I/O 規則 - 2022.1 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: Dynamic Function eXchange (UG909)

Document ID
UG909
Release Date
2022-06-07
Version
2022.1 日本語

UltraScale および UltraScale+ デバイスでは、I/O ロジックとバッファーを RP に含めることができます。I/O は 1 つの RM から別の RM に変更できますが、いくつかの規則に従う必要があります。

I/O サイトを使用するすべてのコンフィギュレーション間で、次のチェックが実行されます。I/O サイトが使用から未使用に、または未使用から使用に変更された場合、これらのチェックはそれらのコンフィギュレーションに対しては実行されません。I/O が使用されないコンフィギュレーションがある場合は、これらのポートに PULLTYPE 属性を使用して適切なプロパティを設定してください。PULLTYPE の設定に関する詳細は、 『Vivado Design Suite プロパティ リファレンス ガイド』 (UG912)このセクションを参照してください。

  • I/O を使用する場合は、I/O の方向および規格をすべての RM で同じにする必要があります。
  • DCI_CASCADE では、RM 間のメンバー バンクの割り当てをオーバーラップさせることはできません。
    • 有効な例: コンフィギュレーション 1 では DCI_CASCADE にバンク 12、13 が含まれ、コンフィギュレーション 2 では DCI_CASCADE にバンク 14、15 および 16 が含まれる場合。この場合、オーバーラップするバンクはありません。
    • 有効な例: コンフィギュレーション 1 では DCI_CASCADE にバンク 12 および 13 が含まれ、コンフィギュレーション 2 では DCI_CASCADE にバンク 13、14、15 および 16 が含まれる場合。この場合、バンク 13 がオーバーラップしています。
  • DCI_CASCADE では、メンバー バンクをリコンフィギャラブル領域に完全に制約する必要があります。同じ DCI_CASCADE のすべてのメンバー バンクを同じ RP Pblock またはスタティック領域に配置する必要があります。DCI_CASCADE の使用は、RM 間で一貫したものにする必要があります。
  • DCI キャリブレーションは、デバイスの最初のコンフィギュレーションで実行されたのと同じように、パーシャル リコンフィギュレーションの最後に、RP に含まれる I/O バンクすべてに対して自動的に実行されます。DCIRESET の使用や、ユーザーの操作は不要です。

1 つのコンフィギュレーションから別のコンフィギュレーションでの IOB の変更は、上記の規則で制限されます。つまり、次の I/O 特性が Dynamic Function eXchange で変更される可能性があるということです。

  • 使用状況 (I/O ごとの使用 vs 未使用)
  • 駆動電流 (12 mA、8 mA など)
  • ドライバー出力インピーダンス (40Ω、48Ω など)
  • ドライバー入力インピーダンス (40Ω、48Ω など)
  • ドライバー スルー レート (slow、fast など)
  • ODT 終端 (40、60 など)

ただし、I/O サイトを RP に追加する場合、PU 全体 (I/O バンク、BITSLICE、MMCM、PLL、および CLB の 1 つの列と共通のインターコネクト) を含める必要があります。この基本領域のすべてのコンポーネントは、リコンフィギュレーションおよび再初期化されるので、これらのほかのサイト タイプをリコンフィギャラブル領域に含めると、次の理由から便利なことがあります。

  • I/O サイトを追加すると、その I/O の配線リソースを使用できるようになり、密集を緩和できます。I/O サイトがスタティック領域に配置されていると、密集が悪化し、リコンフィギャラブル領域にギャップができる可能性があります。
  • MMCM や PLL などのほかのクロック リソースのリコンフィギュレーションが可能になります。
  • BITSLICE や BITSLICE_CONTROL などのほかの I/O ロジック サイトのリコンフィギュレーションが可能になります。

リコンフィギュレーション中に I/O の使用や特性が変更されてもされなくても、バンク全体がリコンフィギュレーションされます。リコンフィギュレーション中は RP Pblock により定義されるバンクに含まれるすべての I/O が専用グローバル トライステート (GTS) 信号により保持されます。この信号は、リコンフィギュレーションの最後に解放されます。

RM に MMCM または PLL コンポーネントが含まれている場合、これらのコンポーネントのロック サイクルが待機なしの状態に設定されると、パーシャル ビットストリームのサイズが最小になります。同様に、DCI 一致要件が指定された I/O は、ロック サイクルが待機なしに設定されたときに最小のビットストリーム サイズになります。これらのオプションは、次のコマンドを使用して設定します。

set_property BITSTREAM.STARTUP.LCK_CYCLE NoWait [current_design] 
set_property BITSTREAM.STARTUP.MATCH_CYCLE NoWait [current_design]

Dynamic Function eXchange フロー中、RM は update_design -black_box を使用してブラック ボックスに指定されます。このコマンドは、PACKAGE_PIN および IOSTANDARD などのエンベデッド I/O バッファーおよびそれに関連する制約をすべて削除します。ブラック ボックス RP に新しい RM が配置されたら、これらの IOB 制約をデザインに適用し直す必要があります。