コンフィギュレーション デバッグ - 2022.1 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: Dynamic Function eXchange (UG909)

Document ID
UG909
Release Date
2022-06-07
Version
2022.1 日本語

ICAP インターフェイスは、ビットストリームを配信するためのポートとして使用される場合に、コンフィギュレーション プロセスを監視するために使用できます。ICAP ブロックの O ポートは 32 ビット バスですが、最下位バイトのみが使用されます。次の表に、最下位バイトの各ビットの説明を示します。

表 1. ICAP の O ポート ビット
ICAP の O ポート ビット ステータス ビット 説明
O[7] CFGERR_B

コンフィギュレーション エラー (アクティブ Low)

0: コンフィギュレーション エラーが発生。

1: コンフィギュレーション エラーなし。

O[6] DALIGN

同期ワードの受信 (アクティブ High)

0: 同期ワードは受信されていない。

1: インターフェイス ロジックから同期ワードを受信。

O[5] RIP

リードバック (アクティブ High)

0: リードバックは実行されていない。

1: リードバックを実行中。

O[4] IN_ABORT_B

アボート (アクティブ Low)

0: アボートを実行中。

1: アボートは実行されていない。

O[3:0] 1 予約済み

このバイトの上位 4 ビットがステータスを示します。これらのステータス ビットは、同期ワードが受信されたか、コンフィギュレーション エラーが発生したかを示します。次の表に、これらの状態の値を示します。

表 2. ICAP の同期ビット
O[7:4] 同期ワードの有無 コンフィギュレーション エラーの有無
9 なし なし
D あり なし
5 あり あり
1 なし あり
注記: 上記の表では、最初の列の内容がボードによって異なります。7 シリーズ デバイスの場合は 9F、DF などのように F で終わり、UltraScale+ デバイスの場合は 9B、DB などのように B で終わります。

コンフィギュレーション デバッグ に、完了したフル コンフィギュレーション、その後に CRC エラーを含むパーシャル リコンフィギュレーション、最後に正常に完了したパーシャル リコンフィギュレーションを示します。上記の表とこの後の説明から、どのように ICAP の O ポートを使用してコンフィギュレーション プロセスを監視するかがわかります。CRC エラーが発生したら、これらの信号をコンフィギュレーション ステート マシンで使用してエラーから回復できます。これらの信号は Vivado ロジック解析でデバッグ用にコンフィギュレーション エラーをキャプチャするのにも使用できます。この情報を使用して、Vivado ロジック解析をパーシャル リコンフィギュレーションのさまざまなポイントをキャプチャできます。

図 1. Dynamic Function eXchange 用の Vivado ロジック解析の画面

Vivado ロジック解析画面のマーカーは、次をものを示します。

1st_done
初期フル ビットストリーム コンフィギュレーションの完了を示します。DONE ピン (図の波形の done_pad) が High になります。
cfgerr
パーシャル ビットストリームの読み込み中に CRC エラーが検出されたことを示します。ステータスは O[31:0] (図の波形の icap_o_top[31:0]) で確認できます。
  • Icap_o_top[31:0] は 0x9F から開始します。
  • SYNC ワードが受信されると、Icap_o_top[31:0] が 0xDF になります。
  • CRC エラーが受信されると、Icap_o_top[31:0] が 1 サイクル間 0x5F になり、その後 0x1F になります。
  • INIT_B が Low になります (図の波形の init_pad)。
RCRC
パーシャル ビットストリームが再び読み込まれたことを示します。RCRC コマンドは cfgerr ステータスをリセットし、INIT_B ピンを High にします (図の波形の init_pad)。
  • SYNC ワードが受信されると Icap_o_top[31:0] は 0x1F から 0x5F に変わります。
  • RCRC コマンドが受信されると Icap_o_top[31:0] は 0x5F から 0xDF に変わります。
pr_done
パーシャル リコンフィギュレーションが正しく完了したことを示します。
  • DESYNC コマンドが受信され、コンフィギュレーション エラーが検出されなかった場合、Icap_o_top[31:0] は 0xDF から 0x9F に変わります。

上記の手法に加え、UltraScale アーキテクチャには ICAP 上に Dynamic Function eXchange で使用可能な 2 つの専用ポートがあります。

  • PRDONE ピンは、外部 DONE ピンのステートを反映するよう設計されていますが、次のためにのみ使用するべきです。
    • モノリシック デバイス
    • SSI デバイス (RP がマスター SLR にある場合)
    • 使用される ICAP が RP と同じ SLR にある場合。

    パーシャル ビットストリームの構造のため、マスター ICAP からスレーブ SLR をコンフィギュレーションするパーシャル ビットストリームには、複数の PRDONE イベントがあります。パーシャル リコンフィギュレーションの完了を検知するには、マスター SLR にある STARTUP ブロックの EOS ピンを使用してください。

  • PRERROR ピン: 外部 INIT_B ピンのステートを反映します。BIT ファイルの最後の標準完全 CRC 値またはフレームごとの CRC 値で CRC エラーが発生すると Low になります。