コンフィギュレーションの検証 - 2022.1 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: Dynamic Function eXchange (UG909)

Document ID
UG909
Release Date
2022-06-07
Version
2022.1 日本語

すべてのコンフィギュレーションを完全に配置配線したら、pr_verify を使用して最終検証チェックを実行し、コンフィギュレーション間の一貫性を確認できます。このコマンドでは、複数の配線済みチェックポイント (DCP) を引数として指定し、それらのチェックポイント間でのスタティック インプリメンテーションとパーティション ピン配置の違いをレポートできます。この比較では、RM 内の配置配線は無視されます。

2 つのコンフィギュレーションのみを比較する場合は、2 つの配線済みチェックリストを <file1> および <file2> としてリストします。pr_verify コマンドにより両方がメモリに読み込まれ、比較されます。

3 つ以上のコンフィギュレーションを比較する場合は、-initial オプションを使用してマスター コンフィギュレーションを指定してから、-additional オプションを使用して複数のコンフィギュレーションを中かっこ { } で囲んでリストします。マスター コンフィギュレーションがメモリに保持され、残りのコンフィギュレーションがそれと比較されます。pr_verify チェックでコンフィギュレーションのペアに問題が検出された場合は、どのコンフィギュレーションに対してもビットストリームを生成しないでください。

pr_verify [-full_check] [-file <arg>] [-initial <arg>] [-additional <arg>] 
[-quiet] [-verbose] [<file1>] [<file2>]
表 1. pr_verify オプション
コマンド オプション 説明
-full_check デフォルトでは、最初の差異のみがレポートされます。このオプションを選択すると、pr_verify により配置または配線の差異がすべてレポートされます。
-file 結果を保存するファイルの名前を指定します。-file を使用しない場合、出力はコンソールに表示されます。
-initial すべてのチェックポイントの比較基準となる 1 つの配線済みデザイン チェックポイントを指定します。
-additional

-initial で指定したチェックポイントと比較する配線済みデザイン チェックポイントを 1 つまたは複数指定します。複数のチェックポイントをリストする場合は、次のように中かっこで囲みます。

{config2.dcp config3.dcp config4.dcp}

-quiet コマンド エラーを表示しません。
-verbose メッセージの非表示設定を解除し、すべてのメッセージを表示します。

次に、2 つのコンフィギュレーションを比較するコマンド ライン例を示します。

pr_verify -full_check config1_routed.dcp config2_routed.dcp -file pr_verify_c1_c2.log

次に、3 つのコンフィギュレーションを検証する例を示します。

pr_verify -full_check -initial config1.dcp -additional {config2.dcp config3.dcp} -file 
three_config.log

『Vivado Design Suite チュートリアル: Dynamic Function eXchange』 (UG947) で提供されるスクリプトには、verify_configs という Tcl プロシージャが含まれており、存在するすべてのコンフィギュレーションに対して pr_verify が実行され、DCP が一貫しているかがレポートされます。