Pblock に SNAPPING_MODE
プロパティを設定すると、7 シリーズ デザインで隣接違反が発生しないようにするため、Pblock のサイズが自動的に調整されます。SNAPPING_MODE
の値を ON
または ROUTING
に設定すると、Pblock の範囲のセットが新しく作成され、インプリメンテーションで使用されます。これらの範囲はメモリに格納され、XDC には記述されません。SNAPPING_MODE
プロパティのみが、通常の Pblock 制約と共に記述されます。
7 シリーズ デバイスでは、インターコネクト タイルと呼ばれる配線リソースが、近くにまたは隣接して配置されます。パーシャル コンフィギュレーション用にフロアプランを実行するときは、隣接した境界がどこに存在するのかを理解しておくことが重要です。Pblock がこのようなペアになって並んでいるインターコネクト タイルを分割する場合、隣接違反と呼ばれます。隣接するインターコネクトの詳細は、リコンフィギャラブル パーティション Pblock の手動作成を参照してください。
SNAPPING_MODE
を使用した場合、元の Pblock の長方形は変更されませんが、サイズが変更され、移動され、追加の長方形で拡張されることがあります。元の Pblock の長方形が変更されると、それから作成された範囲も自動的に再計算されます。SNAPPING_MODE
プロパティはバッチ モードでサポートされるので、SNAPPING_MODE
を設定するのに Vivado IDE で現在の Pblock を開く必要はありませんが、リコンフィギャラブル パーティション Pblock の自動調整 に示すように、インタラクティブ フロアプランを実行するときにこのオプションを設定できます。
次の構文を使用するか、上記のように Pblock プロパティを選択して SNAPPING_MODE
プロパティを設定すると、インプリメンテーションで自動的に修正された Pblock 範囲が認識されます。
set_property SNAPPING_MODE ON [get_pblocks <pblock_name>]
次の表に、7 シリーズ デバイスの SNAPPING_MODE
プロパティの値を示します。
プロパティ | 値 | 説明 |
---|---|---|
SNAPPING_MODE | OFF | 7 シリーズ のデフォルト。調整は実行されず、DERIVED_RANGES == GRID_RANGES です。 |
ON | すべての隣接違反を修正します。 | |
ROUTING | 次の例外を除き、ON の場合と同じです。
|
SNAPPING_MODE
プロパティは、RESET_AFTER_RECONFIG
と共に使用することもできます。RESET_AFTER_RECONFIG
を使用するには、Pblock の高さがフレーム (またはクロック領域) に揃っている必要があります。SNAPPING_MODE
を ON
または ROUTING
に設定し、RESET_AFTER_RECONFIG
を TRUE
に設定すると、生成された領域にこの要件を満たすのに必要なすべてのサイトが自動的に含まれます。
リコンフィギャラブル パーティション Pblock の自動調整 に、ユーザーが作成した元の Pblock を紫色で示します。RESET_AFTER_RECONFIG
がイネーブルになっており、左辺と右辺の両方がインターコネクト列を分離しています。SNAPPING_MODE
を適用すると、調整された Pblock (黄色) は INT-INT 境界を回避するため幅が細くなり、クロック領域の高さに揃うように縦に長くなります。