この手順では、デザインを配置配線し、新しいリコンフィギャラブル モジュールで再利用するため、デザインのスタティック部分を準備します。
デザインのインプリメンテーション
- 次のコマンドを実行し、デザインを最適化し、配置配線します。
opt_design place_design route_design
place_design
およびroute_design
の両方が完了したら、次の図に示すように、[Device] ウィンドウでデザインのステートを確認します。place_design
実行後に注意すべき点は、パーティション ピンの導入です。これらのピンは、スタティック ロジックとリコンフィギャラブル ロジックとの間をつなぐ物理的なインターフェイス ポイントで、リコンフィギャラブル モジュールの各 I/O が配線されるインターコネクト タイル内のアンカーポイントでもあります。これらのピンは、配置済みデザインのビューで白いボックスとして表示されます。pblock_shift
の場合、スタティック部分への接続がデバイスの該当 Pblock のすぐ外側にあるので、パーティション ピンは Pblock の上辺近くに表示されます。Pblock_count
の場合は、SNAPPING_MODE
が RP に追加すべきフレームを垂直方向に集めるので、パーティション ピンはユーザー定義領域の外側に表示されます。図 1. 配置済みデザイン内のパーティション ピン - GUI で、これらのパーティション ピンを簡単に検索するには、次の作業を実行します。
- [Netlist] ウィンドウでリコンフィギャラブル モジュール (
inst_shift
など) を選択します。 - [Cell Properties] で [Cell Pins] タブをクリックします。
- [Netlist] ウィンドウでリコンフィギャラブル モジュール (
- 任意のピンを選択してハイライトさせます。または、Ctrl+A キーを押して、すべてのピンを選択します。Tcl ですべてのピンを選択する場合は、
select_objects [get_pins inst_shift/*]
コマンドを使用します。 - 抽象化された配線情報と実際の配線を切り替え、また、配線リソース自体の表示を変更するには、ツールバーの [Routing Resources] ボタンを使用します。デザインのすべてのネットが完全に配線されています。
結果の保存
- 次のコマンドを使用して、フル デザイン チェックポイントを保存し、レポート ファイルを生成します。
write_checkpoint -force Implement/Config_shift_right_count_up_implement/top_route_design.dcp report_utilization -file Implement/Config_shift_right_count_up_implement/top_utilization.rpt report_timing_summary -file Implement/Config_shift_right_count_up_implement/top_timing_summary.rpt
- (オプション) 次の 2 つのコマンドを使用し、各リコンフィギャラブル モジュールのチェックポイントを保存します。
write_checkpoint -force -cell inst_shift Checkpoint/shift_right_route_design.dcp write_checkpoint -force -cell inst_count Checkpoint/count_up_route_design.dcp
ヒント: バッチ モードでデザイン全体を処理するためrun_dfx.tcl
を実行する場合、デザイン チェックポイント、ログ ファイル、レポート ファイルはフローの各ステップで作成されます。完全にインプリメントされた Dynamic Function eXchange デザインを作成したので、フルおよびパーシャルのビットストリームを生成できます。このコンフィギュレーションのスタティック部分は、この後に作成するコンフィギュレーションすべてに使用されます。このスタティック部分を隔離するには、現在のリコンフィギャラブル モジュールを削除します。配線リソースがイネーブルになっていることを確認し、パーティション ピンのあるインターコネクト タイルを拡大表示します。
- 次のコマンドを使用して、リコンフィギャラブル モジュール ロジックをクリアします。
update_design -cell inst_shift -black_box update_design -cell inst_count -black_box
これらのコマンドを使用すると、次の図のようにデザインで多数の変更が発生します。
- 完全配線されたネット (緑色) の数は減少します。
-
inst_shift
およびinst_count
は、[Netlist] ビューで空の状態で表示されます。
図 3. update_design -black_box 実行前 (上) の inst_shift モジュール
- すべての配置配線をロックするには、次のコマンドを使用します。
lock_design -level routing
lock_design
コマンドでセルが特定されていないので、メモリのデザイン全体 (現在はブラック ボックスになっているスタティック デザインで構成) に影響します。配線済みネットはすべてロックされた状態で表示されます (図 18 の点線部分)。配置済みコンポーネントもロックされていることを示すため、すべて青色からオレンジ色に表示が変わります。 - 残りのスタティック専用チェックポイントを出力するには、次のコマンドを使用します。
write_checkpoint -force Checkpoint/static_route_design.dcp
このスタティック専用チェックポイントはこれ以降のコンフィギュレーションに使用されます。
- 次のコンフィギュレーションに進む前にこのデザインを閉じます。
close_project