TX 非同期ギアボックス

Versal ACAP GTY および GTYP トランシーバー アーキテクチャ マニュアル (AM002)

Document ID
AM002
Release Date
2021-05-05
Revision
1.2 日本語

一部の高速データ レート プロトコルは、64B/66B エンコードを使用して 8B/10B エンコードのオーバーヘッドを削減しながらエンコード手法の利点を利用します。TX 非同期ギアボックスが、64B/66B のヘッダーおよびペイロードの結合をサポートします。64B/67B は TX 非同期ギアボックスでサポートされていません。

TX 非同期ギアボックスは、インターコネクト ロジックに接続される 4 バイト、8 バイト、および 16 バイト TX データ インターフェイスをサポートし、4 バイトまたは 8 バイトの内部データパスを使用する必要があります。データのスクランブルはインターコネクト ロジックで実行されます。次の表に、非同期ギアボックスで有効なデータ幅の組み合わせを示します。

表 1. TX 非同期ギアボックスで有効なデータ幅の組み合わせ
内部データパス幅 インターフェイス幅 PHYCLK (MHz) TXUSRCLK (MHz)
32 32 TX ライン レート/32 TX ライン レート/33
32 64 TX ライン レート/32 TX ライン レート/66
64 64 TX ライン レート/64 TX ライン レート/66
64 128 TX ライン レート/64 TX ライン レート/132

TX 同期ギアボックスでは、さまざまなシーケンス カウンター値でデータの転送を保留するように要求されますが、TX 非同期ギアボックスでは各 TXUSRCLK サイクルでデータを継続して転送可能です。TX 非同期ギアボックスを使用する場合は、TX バッファーをバイパスする必要があります。次の図に、TX 非同期ギアボックスの位置を示します。4 バイトの内部データパス (TX_INT_DATA_WIDTH = 1) を選択した場合、すべての TXPHYCLK サイクルで 32 ビットのデータが TX 非同期ギアボックスから出力されます。34 ビット データ (2 ビットのヘッダーと 32 ビットのペイロード) および 32 ビット データ (32 ビットのペイロード) が交互に、各 TXUSRCLK サイクルで TX 非同期ギアボックスに入力されます。8 バイトの内部データパスの場合、すべての TXPHYCLK サイクルで 64 ビットのデータが TX 非同期ギアボックスから出力されます。66 ビット データ (2 ビットのヘッダーと 64 ビットのペイロード) が、各 TXUSRCLK サイクルで TX 非同期ギアボックスに入力されます。

図 1. TX クロック ドメインの例 (TX_INT_DATA_WIDTH = 1 (4 バイト) および TX_DATA_WIDTH = 64)

通常モードでは、TX 非同期ギアボックスを介したデータパスのレイテンシが内部で計測され、APB3 を使用して読み出し専用レジスタを読み出すことでその計測されたレイテンシにアクセスできます。TX 非同期ギアボックスは、TX プログラマブル分周器と併用されます。TXOUTCLKCTL を 3'b101 に設定し、TXUSRCLK および TXUSRCLK2 のクロック周波数を適切に生成できる分周値を選択する必要があります。