MMCM の属性

Versal アダプティブ SoC クロッキング リソース アーキテクチャ マニュアル (AM003)

Document ID
AM003
Release Date
2023-05-16
Revision
v1.5 日本語

次の表に、MMCME5 プリミティブの属性を示します。

表 1. MMCM の属性
属性 タイプ 許容値 デフォルト 説明
BANDWIDTH 文字列

HIGH

LOW

OPTIMIZED

OPTIMIZED MMCM のジッター、位相マージン、その他の特性に影響を与える MMCM のプログラミング アルゴリズムを指定します。
CLKOUT[0:6]_DIVIDE 10 進数 2 ~ 511 2 異なる周波数を使用する必要がある場合、CLKOUT クロック出力を分周する値を指定します。ここで指定した値と CLKFBOUT_MULT_F および DIVCLK_DIVIDE の値の組み合わせによって出力周波数が決定します。
CLKOUT[0:6]_PHASE 実数 -360.000 ~ 360.000 0.000 関連する CLKOUT クロック出力の出力位相関係を度数で指定します (90 は 90° または 1/4 サイクルの位相オフセットを示し、180 は 180° または 1/2 サイクルの位相オフセットを示す)。スタティック位相シフト モードの場合、最小位相ステップ分解能は、(degrees) = (360/CLKOUT[0:6]_PHASE)/8 で求められます。
CLKOUT[0:6]_DUTY_CYCLE 実数 0.001 ~ 0.999 0.5 CLKOUT クロック出力のデューティ サイクルをパーセントで指定します。0.50 の場合デューティ サイクルは 50% になります。
CLKFBOUT_MULT 10 進数 4 ~ 432 42 異なる周波数を使用する必要がある場合、すべての CLKOUT クロック出力の逓倍値を指定します。ここで指定した値と当該の CLKOUT#_DIVIDE および DIVCLK_DIVIDE の値の組み合わせによって出力周波数が決定します。
CLKFBOUT_FRACT 10 進数 0 ~ 63 0 6 ビット分解能の M フィードバック分数分周値 (増分幅 1/63)。CLKFBOUT_MULT 値の分数を生成し、CLKFBOUT_MULT に加算します。
DIVCLK_DIVIDE 10 進数 1 ~ 123 1 すべての出力クロックの、入力クロックに対する分周比を指定します。これにより、PFD に入力される CLKIN が分周されます。
CLKFBOUT_PHASE 実数 -360.000 ~ 360.000 0.0 クロック フィードバック出力の位相オフセットを度数で指定します。フィードバック クロックをシフトすると MMCM へのすべての出力クロックが負の方向に位相シフトします。

REF_JITTER1

REF_JITTER2

実数 0.000 ~ 0.200 0.010 MMCM のパフォーマンスを改善するための基準クロックのジッターの目標値を指定します。不明の場合は、入力クロックのパフォーマンスが最適となるように帯域幅を設定する OPTIMIZED 属性が選択されます。値がわかる場合は、入力クロック上のジッター目標値を単位間隔 (UI) (最大 Peak-to-Peak 値) で指定する必要があります。
CLKIN1_PERIOD 実数 0.000 ~ 100.000 0.000

MMCM の CLKIN1 入力への入力周期を ns で指定します。

ps 単位まで細かく指定可能です。この値は必須であり、必ず指定する必要があります。

CLKIN2_PERIOD 実数 0.000 ~ 100.000 0.000

MMCM の CLKIN2 入力への入力周期を ns で指定します。

ps 単位まで細かく指定可能です。この値は必須であり、必ず指定する必要があります。

CLKOUTn_PHASE_CTRL[0:1] バイナリ 00 ~ 11 00

CLKOUT[0:6] カウンター可変ファイン位相シフトまたはスキュー調整セレクト。

00: インターポレーターをスキュー調整/位相シフト インターフェイスで制御しない。

01: インターポレーターをスキュー調整回路 1 で制御。

10: インターポレーターを位相シフト インターフェイスで制御。

11: インターポレーターをスキュー調整回路 2 で制御。

CLKOUTFB_PHASE_CTRL バイナリ 00 ~ 11 00

CLKFBOUT カウンター可変ファイン位相シフトまたはスキュー調整セレクト。

00: インターポレーターをスキュー調整/位相シフト インターフェイスで制御しない。

01: インターポレーターをスキュー調整回路 1 で制御。

10: インターポレーターを位相シフト インターフェイスで制御。

11: インターポレーターをスキュー調整回路 2 で制御。

DESKEW_DELAY1 10 進数 0 ~ 63 0 スキュー調整回路 1 のオプションのプログラマブル遅延の値。
DESKEW_DELAY2 10 進数 0 ~ 63 0 スキュー調整回路 2 のオプションのプログラマブル遅延の値。
DESKEW_DELAY_PATH1 文字列 TRUE、FALSE FALSE オプションのプログラマブル遅延に CLKIN1_DESKEW パスと CLKFB1_DESKEW パスのいずれを使用するかを選択します。TRUE = CLKFB1_DESKEW、FALSE = CLKIN1_DESKEW。
DESKEW_DELAY_PATH2 文字列 TRUE、FALSE FALSE オプションのプログラマブル遅延に CLKIN2_DESKEW パスと CLKFB2_DESKEW パスのいずれを使用するかを選択します。TRUE = CLKFB2_DESKEW、FALSE = CLKIN2_DESKEW。
DESKEW_DELAY_EN1 文字列 FALSE、TRUE FALSE スキュー調整回路 1 のオプションのプログラマブル遅延を有効にするには TRUE に設定します。
DESKEW_DELAY_EN2 文字列 FALSE、TRUE FALSE スキュー調整回路 2 のオプションのプログラマブル遅延を有効にするには TRUE に設定します。
COMPENSATION 文字列

AUTO、

EXTERNAL、

INTERNAL、

BUF_IN

AUTO

クロック入力補正です。必ず AUTO に設定します。MMCM のフィードバック構成を定義します。

EXTERNAL: デバイス外部のネットワークが補正されていることを示します。

INTERNAL: MMCM 内部のフィードバック パスを使用しており、遅延が補正されていないことを示します。

BUF_IN: コンフィギュレーションとほかの補正モードが一致していないことを示します。CLKIN ピンと CLKFBIN ピンは、フィードバック パスの遅延が CLKIN に対して補正されるように揃えられます。

SS_EN 文字列 FALSE、TRUE FALSE スペクトラム拡散の生成を有効にします。
SS_MODE 文字列

DOWN_LOW、

DOWN_HIGH、

CENTER_LOW、

CENTER_HIGH

CENTER_HIGH スペクトラム拡散の周波数偏差および拡散タイプを管理します。
SS_MOD_PERIOD 10 進数 4000 ~ 40000 10000 スペクトラム拡散の変調周期 (ns) を指定します。
LOCK_WAIT 文字列 FALSE、TRUE FALSE MMCM がロック状態になるまでコンフィギュレーション スタートアップの間待機します。
  1. COMPENSATION 属性の値は、現在の補正方法を表示する目的でのみ使用されます。補正方法は実際の回路トポロジに最適なものが Vivado ツールによって自動的に選択されます。したがって、COMPENSATION 属性の値は手動で設定せず、デフォルトのままとしてください。
ヒント: クロッキング ウィザードによって生成されたポート名は、プリミティブで使用されるポート名と異なる場合があります。