RAM アクティビティによって生じる電源ノイズ

Versal アダプティブ SoC クロッキング リソース アーキテクチャ マニュアル (AM003)

Document ID
AM003
Release Date
2023-05-16
Revision
v1.5 日本語

電源ノイズは、電源から引き出される電流量が変化することで発生します。ブロック RAM と UltraRAM はいずれも、データ読み出しまたは書き込みを継続的に実行している間は、引き出される電流量は一定です。読み出しと書き込みを切り替える際も、引き出される電流量は一定です。イネーブル ピンを使用してこれらの RAM の有効/無効を切り替えると、電流量が変化します。次の表に、各 RAM プリミティブのイネーブル ピンを示します。

表 1. RAM プリミティブのイネーブル ピン
UNISIM イネーブル ピン
RAMB18E5 ENARDEN、ENBWREN
RAMB36E5 ENARDENL、ENARDENU、ENBWRENL、ENBWRENU

URAM288E5

URAM288E5_BASE

EN_A、EN_B

RAM へのクロックをゲーティングした場合も、イネーブル ピンを使用するのと同じ影響があります。RAM を有効/無効にすることによって生じる電源ノイズの量は、次の 3 つの要因によって決まります。

  1. 同時に有効または無効にする RAM の数。数が異なる場合は、大きい方の値を使用します。
  2. RAM の周波数。引き出される電流量は、RAM のクロック周波数の関数として決まります。周波数が高いほど、電流量の変動が大きくなります。
  3. RAM の有効/無効レート。このレートが低い方が、次のイベントまでに電源ネットワーク内の容量が回復する時間を長くできます。