クロック バッファー

Versal アダプティブ SoC クロッキング リソース アーキテクチャ マニュアル (AM003)

Document ID
AM003
Release Date
2023-05-16
Revision
v1.5 日本語

グローバル クロックは、すべてのクロック入力とデバイスのさまざまなリソースを接続するための専用ネットワークです。このネットワークは、スキュー、デューティ サイクルの歪み、消費電力を抑え、ジッター耐性が向上するように設計されています。また、非常に高い周波数の信号をサポートするようにも設計されています。

Versal デバイスのグローバル クロック ネットワークの達成可能な最大周波数は、クロック配線とクロック範囲によって決まります。グローバル クロック ネットワークがサポートする周波数を最大にするには、次に示す推奨事項に従います。この推奨事項を実装する方法の詳細は、 『Versal アダプティブ SoC ハードウェア、IP、およびプラットフォーム開発設計手法ガイド』 (UG1387) を参照してください。

  • クロック ルートへのクロック配線の距離を最小限に抑える。
  • クロック ルートをクロック拡張ウィンドウの中央のクロック領域に設定する。
  • クロック ルートを PL クロック領域内に割り当てることにより、GT カラム内へのクロック配線を避ける。

Vivado ツール 2023.1 およびそれ以降では、クロック配線に基づいて Vivado タイマーが各クロック ネットの Fmax を自動的に計算し、タイミング サマリ レポートのワースト パルス幅スラック (WPWS) にスラックを報告します。

グローバル クロックの信号パスを理解すると、さまざまなグローバル クロック リソースについても理解できるようになります。グローバル クロック リソースとネットワークには、次のパスおよびコンポーネントが含まれます。

  • クロック構造
  • クロック バッファー
  • BUFGCTRL クロック バッファーのプリミティブ
  • BUFGCTRL のその他の使用モデル
  • BUFGCE および BUFGCE_DIV クロック バッファー
  • BUFG クロック バッファー
  • BUFG_GT クロック バッファー
  • BUFG_PS クロック バッファー
  • BUFG_FABRIC バッファー (グローバル クロック リソースではなく、ファンアウトの大きい、クロック以外のネットを配線するため)

各ウィンドウの詳細は、このセクションで後述します。