DSP リソースは Versal® ポートフォリオ全体で最適化されており、異なるリソース量のデバイスがスケーラブルに用意されています。アーキテクチャは共通のため、インプリメンテーションの効率、IP インプリメンテーション、デザイン移行が改善されます。Versal ポートフォリオ内での移行では、DSP58 に関するデザイン変更は一切不要です。 UltraScale™ アーキテクチャから Versal アーキテクチャへの移行の場合は、DSP58 は DSP48E2 のスーパーセットであるため、DSP48E2 のインスタンシエーションが DSP58 に変換されます。
DSP スーパー タイルを垂直方向に積み重ねたものが、DSP スーパー カラムです。DSP スーパー タイルの高さは、コンフィギャラブル ロジック ブロック (CLB) 2 個分と同じです。これは 18K ブロック RAM 1 個分、または 288K UltraRAM の半分と同じ高さです。18K ブロック RAM 2 個を垂直方向に積み重ねると、36K ブロック RAM となります (下図参照)。
Versal ACAP (Adaptive Compute Acceleration Platform) の DSP カラムは、1 つのクロック領域に 48 個の DSP58 があります。Versal アーキテクチャでは DSP58 は常に 2 個がペアで存在するため、1 つのクロック領域の 1 つのカラムには 96 個の DSP58 があります。DSP58 は、複数のクロック領域にまたがってデバイスの境界まで、または SSI テクノロジを採用した 3D IC の場合は SLR (Super Logic Region) の境界までカスケード接続できます。1 つのカラムでカスケード接続が可能な DSP の数は、次の Tcl コマンドで確認できます。
expr {[llength [get_sites DSP_X0* -of_objects [get_slrs SLR0]]]}
次の表に、Versal ACAP のカラム内で垂直方向に直接カスケード接続可能な DSP58 の最大数と DSP58 の総数を示します。
デバイス名 | カスケード接続可能な最大数 | DSP58 の数 |
---|---|---|
VM1102 | 116 | 464 |
VM1302 | 212 | 848 |
VM1402 | 212 | 1696 |
VM1502 | 164 | 1312 |
VM1802 | 164 | 1968 |
VM2202 | 164 | 1312 |
VM2302 | 334 | 1904 |
VM2502 | 166 | 3984 |
VM2902 | 334 | 2672 |
VC1352 | 116 | 928 |
VC1502 | 164 | 1032 |
VC1702 | 164 | 1312 |
VC1802 | 164 | 1600 |
VC1902 | 164 | 1968 |
VC2602 | 164 | 984 |
VC2802 | 164 | 1312 |