このユース ケースのデザインは、基本的には単一乗算器 MACC FIR フィルターを浮動小数点データ形式で実装したものです。単一乗算器 MACC FIR フィルター デザインの概略ブロック図は、リソース使用率に関するガイドライン の図を参照してください。次に注意事項を示します。
- DSP58 プリミティブを DSPFP32 プリミティブで置き換え、これによって浮動小数点乗算器と浮動小数点加算器を構成します。
- 入力と出力は IEEE binary32 形式です。
- シングル ポート ブロック RAM を 2 つに分割し、1 つを受信データ専用とし、もう 1 つを係数用の ROM として使用します。
- 浮動小数点演算ユニットの動作は FPOPMODE[6:0] で制御し、これを {
00c0001
} に設定します。OPMODE ビット「c」は制御ロジックから DSP へ送信され、ALU への入力を動的に選択することによって P 出力フィードバック パスの有効/無効が切り替えられます。これは、出力シーケンスが切り替わる際にアキュムレータをリセットするために実行されます。これにより出力レジスタのリセットが不要となり、1 クロック サイクルが節約されます。
このユース ケースに関連するリファレンス デザイン ファイルは、デザイン アーカイブ ファイル am004-versal-dsp-engine.zip の floating_point_FIR ディレクトリにあります。