ルックアップ テーブル

Versal ACAP コンフィギャラブル ロジック ブロック アーキテクチャ マニュアル (AM005)

Document ID
AM005
Release Date
2023-02-28
Revision
1.2 日本語
コンフィギャラブル ロジック ブロック (CLB) 内のすべてのルックアップ テーブルは 6-LUT です。6-LUT を追加のマルチプレクサーで拡張し、さらに多くの機能を実現しています。LUT のすべての機能を次の図に示します。
図 1. LUT の機能

図の上と下の 2 つのマルチプレクサーは、 Versal® アーキテクチャで新たに追加されました。これらは静的メモリ セルで制御されるマルチプレクサーです。これらのマルチプレクサーは次の目的で使用されます。

  1. LUT から LUT へのカスケード接続 (O6 → A5)
  2. 最大 6 入力の LUT 機能の実現 (旧アーキテクチャでは 5 入力)
  3. キャリー ロジック パスに使用

これらのマルチプレクサーは、デフォルトで A5 入力を選択します。入力なしを選択するようにプログラムすることもできます。この場合、出力は High に駆動されます。

LUT の出力は 4 つあります。prop 出力はキャリー ロジックにのみ使用され、CLB の外部では見えません。標準の 6-LUT モードでは、O6 は出力として使用されます。デュアル 5-LUT モードでは、O5_1 と O5_2 はいずれも 2 ファンクション出力をロジックに出力するのに使用されます。

カスケード マルチプレクサー パスは、論理的に隣接する LUT の間に、一方向 (A → B → C → D → E → F → G → H、逆はない) で存在します。1 つの LUT の O6 出力は、カスケード マルチプレクサーを介して次の LUT の A5 ピンに接続されます。これは a) クリティカル パス上の遅延の削減と b) 外部配線消費の削減を目的として、2 つの LUT 段の間に短い高速パスを作成することを意図しています。カスケード接続の最適な使用の結果、CLB 内で LUT がスワップされ、周囲のロジックへのペナルティが小さい場合はクリティカルな LUT が互いに隣接して配置されます。カスケード接続は 1 つの CLB スライス (8 個の LUT) 内で完結し、スライス境界を越えないことに注意してください。また、奇数の接続はキャリー チェーンを通って次の LUT に達することに注意してください。(キャリー ロジックではなく) カスケードとして使用する場合は、prop 出力がキャリー ロジックをこれらのカスケード パス用のルートスルーとして動作させるように、キャリー ブロックを構成します。次の図に、CLB の半分のカスケード接続 (赤い矢印) を示します。赤い実線は実際のワイヤを示します。赤い点線はカスケード モードでのみ存在する論理的接続です。
図 2. カスケード パターン