警告

Versal アダプティブ SoC システム モニター アーキテクチャ マニュアル (AM006)

Document ID
AM006
Release Date
2023-12-13
Revision
1.4 日本語

すべての SYSMON は、(デバイス温度と温度超過の) 2 つの温度警告のほかに、1 ~ 160 の (電源または外部チャネルの) 電圧警告をシステム内でアサートできます。警告アサート レベルは完全にカスタマイズ可能で、温度警告と電圧警告の両方に対して割り込みを有効にできます。警告の平均化を有効にした場合、単一のサンプルではなく平均値に基づいて、警告がアサートされます。

図 1. 電圧警告のビヘイビアー

電圧警告

(電源および外部入力の) 電圧監視の警告を有効にする場合、通常、ウィンドウ モードが使用されます。ウィンドウ モードでは、測定値が上限しきい値を超えた場合、または下限しきい値を下回った場合に警告がアサートされます (上図を参照)。警告条件が揃うと、ISR レジスタがアサートされて、そのままアサート状態を維持します。警告ビットに 1 を書き込むと、警告条件が解消されたときにレジスタの警告ががクリアされます。CIPS ウィザードは、しきい値の設定と警告の有効化に使用される各種レジスタ (SUPPLY0_TH_UPPER ~ SUPPLY159_TH_UPPER、SUPPLY0_TH_LOWER ~ SUPPLY159_TH_LOWER、ALARM_CONFIG、ALARM_REG0 ~ ALARM_REG5) を設定するための GUI を提供します。警告がアサートされたことは ALARM_FLAG0 ~ ALARM_FLAG4 によって示され、警告の発生を示す割り込みを有効にできます。これらのレジスタの詳細は、SYSMON レジスタ および 『Versal アダプティブ SoC レジスタ リファレンス』 (AM012) の「SYSMON_PMC モジュール」を参照してください。

温度警告

温度関連の問題は温度超過に関連することが多いため、温度警告には、通常、ヒステリシス モードと呼ばれる警告モードが使用されます。このモードでは、高温しきい値を超えると警告がアサートされますが、下限の警告しきい値を使用して警告をディアサートできます。警告条件が揃うと、ISR レジスタがアサートされて、そのままアサート状態を維持します。警告ビットに 1 を書き込むと、警告条件が解消されたときにレジスタの警告ががクリアされます。これは、高温時にのみデバイス機能が低下するアプリケーションに有効で、デバイス温度が十分に低下したことが確認されると動作を再開します。警告アサーションのビヘイビアーは、次に示す温度警告ビヘイビアーの図で確認できます。電圧警告モードと同様、平均値が警報ビヘイビアーをトリガーしています。

電圧警告と異なり、温度警告は常に有効で、専用の警告レジスタが用意されています。温度警告は ISR レジスタでアサートされ、温度警告のビヘイビアーは、DEVICE_TEM_TH_LOWER、DEVICE_TEMP_TH_UPPER、OT_TEMP_TH_LOWER、および OT_TEMP_TH_UPPER によって定義されます。これらのレジスタと関連するドライバーの詳細は、SYSMON レジスタ および 『Versal アダプティブ SoC レジスタ リファレンス』 (AM012) の「SYSMON_PMC モジュール」を参照してください。

図 2. 温度警告モード