ステンシル

Versal アダプティブ SoC パッケージおよびピン配置 アーキテクチャ マニュアル (AM013)

Document ID
AM013
Release Date
2023-09-28
Revision
1.4 日本語

はんだペーストはスクリーン印刷によって PCB メタル パッドに塗布されます。印刷されるはんだペーストの量は、ステンシルの開口寸法とステンシルの厚さによって決定します。ほとんどの場合、ステンシルの厚さは PCB 上のすべてのコンポーネントの要件に合わせる必要があります。ステンシル マスクは円形にします。はんだペーストが PCB へ均一かつ十分に転写されるように、一般的には主にステンレス鋼をレーザー切断したステンシルを使用します。純粋なニッケル材料のシートからステンシル箔全体をレーザー切断したニッケル ブランク ステンシルも使用できます。ただし、ステンレス鋼をレーザー切断した高品質なナノ コーティング ステンシルでもニッケル ブランク ステンシルと同等以上の成果が得られます。

均一なステンシル マスク設計

1 mm ピッチまたは 0.92 mm ピッチのパッケージで、パッケージ サイズが最大 60 mm x 60 mm という条件を満たす場合は、均一なステンシル マスクを使用できます。これらの条件下では、PCB パッド サイズに合わせて 19.7 ミル〜 20.0 ミル径の均一なステンシル マスク開口 (ステンシルの厚さは 5 ミル) が推奨されます。

不均一な (BullsEye) ステンシル マスク設計

デバイス中央から外側に向かってボード ランド パッドの直径が大きくなるように不均一なステンシル マスクを使用することもできます。ステンシルの開口は、熱膨張と機械的取り付けによって生じる反りに基づいて調整されます。これは、個々の PCB によって異なります。BullsEye ステンシルでは、外周の BGA ボールほど開口寸法が大きくなるため、より多くのはんだペーストが印刷され、捕捉マージンが得られます。

1 mm ピッチのパッケージで、パッケージ サイズが最大 77.5 mm x 77.5 mm という条件を満たす場合は、不均一なステンシル マスク設計を使用できます。これらの条件下では、不均一なステンシル マスク開口 (ステンシルの厚さは 5 ミル) が推奨されます。

0.92 mm ピッチのパッケージで、パッケージ サイズが最大 70 mm x 70 mm という条件を満たす場合は、不均一なステンシル マスク設計を使用できます。これらの条件下では、不均一なステンシル マスク開口 (ステンシルの厚さは 4 ミル) が推奨されます。

スペーサー付きの不均一な (BullsEye) ステンシル マスク設計

0.92 mm ピッチのパッケージで、パッケージ サイズが 70 mm x 70 mm より大きいかまたは 80 mm x 80 mm より小さいという条件を満たす場合は、スペーサー付きの不均一なステンシル マスク設計を使用できます。これらの条件下では、スペーサー付きの不均一なステンシル マスク開口 (ステンシルの厚さは 4 ミル) が推奨されます。推奨されるスペーサーの寸法については、次の表を参照してください。次の図に示すように、スペーサー パッドは直径 35 ミル (0.89 mm) (NSMD)、はんだマスクの開口は 39 ミル (0.99 mm) で、各縁から中心までの距離 0.96 mm で各コーナーに配置します。各スペーサーのステンシル マスク開口の直径は 30 ミル (0.76 mm) です。

図 1. スペーサー パッドの位置と寸法

最終的なステンシル設計は、実際のボード デザインを評価して決定する必要があります。設計者と委託製造業者が協力してステンシル設計とアセンブリ プロセスを最適化する必要があります。

図 2. LSVA4737 用の不均一なステンシルの例

図 3. VSVA6865 または VSVB6865 用のスペーサー付きの不均一なステンシルの例

表 1. VSVA6865 または VSVB6865 パッケージ用のコーナー スペーサーの例
要素 説明
コンポーネント 円形スペーサー: 厚さ 15 ミル (0.38 mm)
本体サイズ 直径 0.76 mm x 高さ 0.38 mm
材料 CuNiAu