CSMA/CD 方式 - 3.0 日本語

AXI Ethernet Lite MAC v3.0 LogiCORE IP 製品ガイド (PG135)

Document ID
PG135
Release Date
2015-11-18
Version
3.0 日本語

定義上、全二重イーサネット バスは 2 つのイーサネット デバイスをポイント ツー ポイントで専用接続しており、送信と受信を同時に実行しても衝突は発生しません。

半二重イーサネット バスの場合は、2 つ以上のステーションが同じバスを共有して媒体にアクセスする方法を CSMA/CD として定義しています。ステーションが送信を行う場合、バスがアイドル状態 (ほかのステーションが送信していない、すなわち phy_crs = 0) になるまで待機し、フレーム間ギャップの時間が経過した後、メッセージの送信を開始します。

送信を開始後、別のステーションのメッセージと衝突して衝突が発生すると (phy_col - 1)、送信中のすべてのステーションが事前に定義された期間 (10/100Mb/s の場合 32 ビット) にわたってジャム信号の送信を継続し、衝突の発生がシステム全体に確実に伝わるようにします。この後、各ステーションはランダムな期間だけ待機 (バックオフ) してから再び送信を試みます。ステーションが送信を開始しても、そのメッセージがバス上のすべてのステーションに到達するまでの時間 (衝突ウィンドウ) 内に衝突が発生することがあります。衝突ウィンドウの期間が経過すると、送信中のステーションがバスを占有したことになります。

それ以降は、ほかのすべてのステーションが正常に動作していれば送信を検出し、それを優先させるはずであるため、衝突 (遅れ衝突) は発生しません。バス占有までにかかる時間は、バスの往復伝搬時間によって決まります (10/100Mb/s の場合 64 バイト時間)。