ブロック メモリ、分散メモリ、フリップフロップに格納したデザイン ステートに対するソフト エラーは、エラー検出/訂正コードや冗長性などの標準的な手法を用いてデザイン自体で軽減策を実行できます。未使用のデザイン ステート リソース、すなわちデバイスに物理的に存在していてもデザインが使用していないリソースで発生したソフト エラーは無視されます。特に信頼性が重視されるデザインではリスク エリアを評価し、保証内容に応じてデザイン ステートに対するエラー軽減手法を採用する必要があります。
コンフィギュレーション メモリに格納されたデザイン機能に対するソフト エラーは、エラー検出および訂正コードを使用して軽減を図ります。
コンフィギュレーション メモリは幅の広いスタティック RAM のようにフレームの配列として構成されます。各フレームは多くのデバイス ファミリで ECC によって保護されており、フレームの配列全体はすべてのデバイス ファミリで CRC によって保護されています。これら 2 つの手法は補完的な関係にあり、CRC はエラー検出性能が非常に高く、ECC はエラー位置を高精度で特定します。
SEM Controller はデバイス内蔵ロジックの強力な機能をさらに発展させ、コンフィギュレーション メモリのエラーをエッセンシャルと非エッセンシャルに分類するオプション機能を備えています。この機能は、実際のデザインの動作に影響するエッセンシャル ビットがコンフィギュレーション メモリ ビット全体のごく一部であることを利用しています。
エラー分類を無効にした場合、コンフィギュレーション メモリのすべてのエラーをエッセンシャルと見なす必要があります。エラー分類を有効にするとほとんどのエラーが非エッセンシャルと判定されるため、実害のないエラーに対する警告を防ぐことができ、システム レベルでの動作中断を伴うエラー軽減策の実行頻度が低下します。
また、SEM Controller はデバイス内蔵の訂正機能を拡張してエラー検出を高速化すると共に、オプションで複数ビット エラーの処理にも対応します。