NoC を通過するすべての接続には、サービス品質 (QoS) の要件が割り当てられます。NoC を通過する接続のそれぞれに対して、QoS 要件を設定できます。必要なすべての NoC 接続と、それぞれの QoS 要件を組み合わせてトラフィック仕様を作成します。NoC コンパイラは、内部でこのトラフィック仕様を使用して NoC の構成を見積もります。
QoS 要件には、次の 2 つの要素があります。
- トラフィック クラス: その接続のトラフィックに、NoC コンパイラとハードウェアでどのような優先度を与えるかを定義します。トラフィック クラスは NMU で設定され、その NMU を起点とするすべてのパスに適用されます。
- 読み出し/書き込み帯域幅要件: 各方向でどれだけのデータ帯域幅の使用が見込まれるかを設定します。帯域幅要件は、エグレス ポート (NoC スレーブ) に関連付けられます。接続ごとに異なる読み出し/書き込み帯域幅要件を設定できます。帯域幅の単位は、MB/s または Gb/s で表すことができます。注: 帯域幅は 1,000 倍として計算します (Gb/s = 8 * MB/s / 1,000)。
サポートされるトラフィック クラスは、優先順に次のとおりです。
- 低レイテンシ
- NoC コンパイラは、帯域幅要件を満たしながら構造レイテンシが最小になるようにします。低レイテンシ トラフィックには、すべてのスイッチおよびメモリ コントローラーのアービトレーションにおいて最も高い優先度が与えられます。低レイテンシ トラフィック クラスは、読み出しトラフィックにのみ適用されます。
- アイソクロナス
- このトラフィック クラスには、DDR メモリ トラフィックのレイテンシが一定の最大値を超えないようにするメカニズムがあります。アイソクロナス トラフィックは、NoC によって高い優先度 (低レイテンシ) のトラフィックとして扱われます。要求が DDRMC キューに到達すると、タイムアウト カウンターがスタートします。タイムアウトに達すると、要求はキューの先頭に移動します。注: 現在のリリースでは、アイソクロナス タイムアウト レイテンシは設定できません。
- ベスト エフォート
- NoC コンパイラは、まず低レイテンシ パスとアイソクロナス パスの要件を満たした後で、このトラフィック クラスの帯域幅およびレイテンシ要件を満たそうとします。レイテンシの値は、エグレス ポート (NoC スレーブ) に関連付けられます。ベスト エフォート トランザクションには、NoC 全体のアービトレーションにおいて最も低い優先度が与えられます。