DDRMC はシングルまたはデュアル チャネル モードに設定できます。つまり、64 ビット DDR4 インターフェイスの場合、コントローラーはシングル x64 チャネル、またはデュアル x32 チャネルをサポートできます。これは、AXI NoC の [Customize IP] ダイアログ ボックスの [DDR Memory] タブで選択します。この選択は、次のように性能に影響します。
機能 | 1 x64 | 2 x32 | 備考 |
---|---|---|---|
ストレージ | - | - | 同等 |
アクセス単位 | 64 バイト | 32 バイト | 32 バイトのユース ケースでは、2 x32 の方が効率がはるかに高くなることがあります。 |
読み出し効率 | 良好 | 可 | 両方のチャネルが同じ読み出しリオーダー バッファーを共有するため、性能がやや制限されます。 |
書き込み効率 | 良好 | 可 | リソース共有により、性能がやや低下します。 |
同様に、LPDDR4 コントローラーはシングル 1x32 チャネルまたはデュアル 2x32 チャネルをサポートできます。
次に、ランダムおよびリニア アドレス指定の場合の読み出し/書き込み効率をシングル チャネルの場合とデュアル チャネルの場合で比較した例をいくつか示します。ここに示すデータはすべて、DDR4 は 3200Mb/s、LPDDR4 は 4267MB/s の場合のものです。トラフィック タイプ、アドレス マップ、データ レート、およびその他の変数により、実際の効率は図に示した値とは異なることがあります。
次の図に、DDR4 ランダム読み出しの場合の効率の違いを示します。黒はシングル チャネルの効率、グレーはデュアル チャネルの効率をそれぞれ示しています。読み出しリオーダー バッファーが共有のため、デュアル チャネルではシングル チャネルに比べ効率が低下しています。
図 1. DDR4 ランダム読み出しの効率
これに対し、次の図に示す DDR4 ランダム書き込みでは、デュアル チャネルとシングル チャネルの効率にはわずかな違いしかありません。
図 2. DDR4 ランダム書き込みの効率
同様に、LPDDR4 ランダム読み出し効率は読み出しリオーダー バッファーの共有によって効率が低下しますが、ランダム書き込み効率には大きな影響はありません。これを、次の 2 つの図に示します。
図 3. LPDDR4 ランダム読み出しの効率
図 4. LPDDR4 ランダム書き込みの効率
DDR4 デュアル チャネルでは、リニア読み出しトラフィックでも効率の低下が見られます。この効率の低下は、LPDDR4 ではそれほど大きくありません。次の図に、DDR4 および LPDDR4 リニア読み出しトラフィックの効率の例をいくつか示します。
図 5. リニア読み出しの効率