書き込みトランザクション - 1.0 日本語

代表的な書き込みトランザクションにおけるコンポーネントの動作は、次のようになります。

1. AXI マスターが書き込み要求を NMU に送信します。
2. NMU が、次の機能を実行します。
   • PL マスター クロック ドメインから NoC クロック ドメインへの非同期クロック乗せ換えおよびレート マッチング。
   • ターゲット NSU のデスティネーション ルックアップ。
   • アドレス リマップ (仮想化の場合)。
   • AxSizeMaster から AxSizeNoC への書き込み要求 (AxAddr、AxSize、AxLen、AxBurst、AxCache、writestrobe、writedata) の AXI 変換。
   • 書き込みチョッピング。
     • AXI-ID が同じで DST (NoC デスティネーション ID) が異なる未処理の書き込みトランザクションに対する SSID (Single Slave per ID) チェック。
     • 書き込みトラッカーのエントリ挿入。
   • 書き込み要求を NPP パケット フォーマットへパケット化し、レート制限および ECC 生成を実行。
   • VC マッピング、VC アービトレーション、および DBI 生成の後、パケットを NoC チャネルへ送信。
3. NMU が NPP をシステム内の NPS に転送します。
4. NPS が読み出しトランザクションの場合と同じ手順を実行します。
   • ターゲット出力ポートのデスティネーション テーブル ルックアップ。
   • 出力ポートでの LRU (Least Recently Used) アービトレーション (24:1)。
5. NPP 書き込みパケットが (場合によっては) 複数の NPS を経由してデスティネーション NSU に到達します。
6. デスティネーションで、NSU が次の機能を実行します。
   • 書き込み要求のパケットの分解と、ECC チェックおよび訂正。
   • ダウンサイジングまたは AXI4 から AXI3 への変換のための書き込みチョッピング。
     • 書き込みトラッカーのエントリ挿入。
   • AxSizeNoC から AxSizeSlave への要求の AXI 変換。
   • NoC クロック ドメインから PL スレーブ クロック ドメインへの非同期クロック乗せ換えおよびレート マッチング。
   • AXI フォーマットの書き込み要求を NoC AXI スレーブに送信。
7. スレーブ AXI が書き込み要求を処理し、NSU に応答を返します。
8. NSU が、次の機能を実行します。
   • PL スレーブ クロック ドメインから NoC クロック ドメインへの非同期クロック乗せ換えおよびレート マッチング。
     • 書き込みトラッカーで書き込み応答をマージ (書き込みチョッピングの場合)。
   • 書き込み応答を NPP パケットへパケット化し、ECC を生成。
   • VC マッピングおよび VC アービトレーションの後、パケットを NoC チャネルへ送信。
9. NPP フォーマットの書き込み応答パケットが 1 つまたは複数の NPS を経由して NMU に到達します。
10. 読み出し応答パケットが NMU に到達すると、NMU は次の機能を実行します。
    • DBI および ECC チェック。書き込み応答の ECC 訂正とパケット分解。
      • 書き込み応答のマージ (書き込み要求時に書き込みチョッピングを実行した場合)。
    • NoC クロック ドメインから PL マスター クロック ドメインへの非同期クロック乗せ換えおよびレート マッチング。
    • 書き込み応答を NoC AXI マスターに返す。