読み出しトランザクションのサイズが DRAM のアクセス単位より小さい場合、常に帯域幅の無駄が生じます。たとえば 1x64 DDR4 DRAM に対する 32 バイト読み出し要求の場合、常に 64 バイトを読み出してデータの半分を破棄するため、DRAM 効率は通常の 50% に低下します。
書き込みトランザクション サイズが DRAM のアクセス単位より小さい場合は、2 つの可能性が考えられます。1 つは、読み出しの場合と同様に、動作効率が 50% 低下するケースです。もう 1 つは、既にキューに入っている保留中のトランザクションと、その次にキューに入ったトランザクションのアクセス先アドレスが連続しているケースです。この場合は 2 つのトランザクションが結合され、トランザクション サイズとアクセス単位が同じになるため、効率は低下しません。この動作は、DDRMC の「書き込み結合 (WC)」機能によるものです。したがって、1x64 構成で 32B アクセスを使用する場合、ランダム アクセス書き込みでは効率が低下しますが、リニア アクセス書き込みなら効率は低下しません。