サポートされる構成にはいずれも、非反転と反転の 2 つのピン配置があります。ピン配置の反転が用意されている理由は、次のとおりです。
- トランシーバーおよびプロセッサ システムの下にないピンをなるべく多く解放してユーザー システム デザインに使用できるようにするため。
- PCB レイアウト エンジニアにとって、信号配線の自由度を高めるため。
- ユーザー システム デザインで連続した XPIO バンクを使用できるようにするため。
次に、XCVC1902VSVA2197 デバイスの XPIO バンクの図を例に、ピン配置の反転が必要な理由について説明します。
図 1. XCVC1902VSVA2197 の XPIO バンク
XPIO バンク 703 ~ 710 はファブリックからの完全なアクセスが可能で、統合メモリ コントローラー デザインにも、メモリ以外のデザインにも使用できます。XPIO バンク 700、701、702 の一部、および 711 は統合メモリ コントローラー デザインにしか使用できません。たとえば、1 つのシングル ランク L/RDIMM 統合メモリ コントローラーと複数の非メモリ デザインが必要なシステムの場合、ピンの使用を最適化する必要があります。XPIO バンク 709、710、および 711 をターゲットにした非反転シングル ランク L/RDIMM ピン配置の下図に示すように、バンク 711 に空きニブルがありますが、これらは非メモリ デザインには使用できません。
図 2. 非反転シングル ランク L/RDIMM のピン配置
このような場合、反転したシングル ランク L/RDIMM ピン配置を使用すると、空きニブルの位置が XPIO バンク 709 となり、非メモリ デザインに使用できるようになります。
図 3. 反転シングル ランク L/RDIMM のピン配置
ピン配置の反転と非反転は、AXI NoC の [Customize IP] ダイアログ ボックスの [DDR Memory] タブにある [Pinout Swapping] で設定します。インターリーブしたメモリ コントローラーでは、コントローラーごとにピン配置のスワップを設定できます。