この章では、AI エンジン コンパイラ (aiecompiler
) に渡されるすべてのコマンド ライン オプションについて説明します。コンパイラは、データフロー グラフのコード、個々のカーネルのコードを使用し、シミュレータ、エミュレーター、および AI エンジン デバイスなどのさまざまな AI エンジン ターゲット プラットフォームで実行可能なイメージを生成します。AI エンジン コンパイラは、グラフをスタティックにコンパイルし、カーネルを AI エンジンにマップおよび配置します。AI エンジン グラフおよびカーネルは、個別にコンパイルするか、エミュレーションまたはハードウェアにおいて AI エンジン プロセッサ アレイで実行するスタンドアロン アプリケーションとしてコンパイルできます。
グラフおよびカーネルは、システム デザインの一部として使用することも可能で、その場合は AI エンジン グラフが AMD Versal™ デバイスのエンベデッド プロセッサ上で実行される ELF アプリケーションおよびデバイスのプログラマブル ロジック (PL) で実行されるプログラマブル ロジック カーネルと統合されます。スタンドアロン コンフィギュレーションでもシステムの一部としてコンパイルする場合でも、グラフおよびカーネルのコンパイルには AI エンジン コンパイラが使用されます。システム プロジェクトの構築の詳細は、 『Vitis 統合ソフトウェア プラットフォーム資料: アプリケーション アクセラレーション開発』 (UG1393) を参照してください。
プロジェクトのビルド設定を作成および管理し、AI エンジン コンパイラを実行するには、AMD Vitis™ IDE を使用できます。または、コマンド ラインでスクリプトまたは makefile を使用してプロジェクトをビルドできます。どちらの方法を使用しても、シミュレーションまたはエミュレーションを実行してグラフ アプリケーションまたは統合システム デザインを検証、対話型デバッグ環境でデザインをデバッグ、およびデザインをビルドしてハードウェアで実行および運用できます。大規模なシステム プロジェクトで AI エンジン グラフ アプリケーションを使用する場合の詳細は、 『Vitis 統合ソフトウェア プラットフォーム資料: アプリケーション アクセラレーション開発』 (UG1393) のエンベデッド システム設計者のための Vitis ツール入門を参照してください。どの方法を使用する場合でも、まず環境を設定することから開始します。