シミュレーション フレームワークで、AI エンジン シミュレータはハードウェア信号の詳細を VCD (Value Change Dump) ファイル形式で生成できます。定義された一連の抽象的なイベントで、イベント単位での複数カーネルの AI エンジン プログラムの実行が記述されます。VCD ファイルの出力は、aiesimulator --dump-vcd コマンドを使用して有効化します。
シミュレーションまたはエミュレーション後、VCD ファイルをイベント ベースのデータベースに変換して、Vitis IDE でタイムラインに表示できます。イベント データには、タイムスタンプ、異なるイベント タイプ、各イベントに関連付けられたデータなどの情報が含まれています。これらの情報は、コンパイラで生成されたデバッグ情報に関連付けることができます。デバッグ情報には、関数名や命令オフセットにマップされたプログラム カウンター値と、メモリ アクセス用のソース レベルのシンボリック データ オフセットが含まれます。
抽象的な AI エンジンのイベントは VCD 形式に依存することなく、ハードウェアから直接抽出されます。イベント トレースは、プレーン テキスト、CSV (Comma-Separated Value)、または WDB (波形データベース) 形式で生成でき、生成されたイベント トレース データは Vitis 統合 IDE の [Analysis] ビューで表示できます。