バッファー ポート インターフェイスからのデータの表示 - 2023.2 日本語

AI エンジン ツールおよびフロー ユーザー ガイド (UG1076)

Document ID
UG1076
Release Date
2023-12-04
Version
2023.2 日本語

デバッグ中、カーネルを通過するデータの値を表示する必要があることがあります。次の図に示すとおり、Vitis IDE を使用し、オブジェクトをトレースして、指定したメモリ ロケーションに格納されているデータをモニターできます。

図 1. Vitis Unified IDE でのデータのトレース
  1. 上記のコード例 (図の手順 1) では、cb_input 変数が cint16 型の input_buffer へのリファレンスとなっています。
  2. 手順 2 では、Variables ビューの cb_input 変数に移動します。これは、カーネルの入力データを含むデータ アクセス バッファー ポートのポインター表現です。カーネル関数は、引数として渡されたバッファー データ構造へのポインターに対して演算を実行します。入力バッファー ポートにはデータが含まれます。変数 cb_input のアドレスを確認します。アドレスは 0x32000 です。
  3. 手順 3 では、右上の Memory Inspector ウィンドウを有効にし、+ 記号をクリックしてアドレス 0x32000 を入力します。
  4. 手順 4 では、[Memory] ビューに、アドレス 0x32000 の内容が表示されます。これが、cb_input0 変数で定義されたデータ アクセス バッファー ポートに含まれるデータです。
  5. この例では、16 要素のマージン サイズがあり、各要素が cint16 型であるため、実際のデータは 0x32000 + 0x40 = 0x32040 から始まります。データの内容を調べたり、ファイルにエクスポートしたり、16 進数値にマウスカーソルを合わせて特定のデータ形式で表示したりできます。
注記: Debug コマンドをクリックし、左側のツールバー メニューから中央下にドラッグして、Debug コンソールのスペース内にドロップします。これにより、次の図のように矢印ボタンをクリックして、変数を拡大表示で確認できるようになります。いつでも左側にドラッグすると、元に戻すことができます。
図 2. ウィンドウの再配置