イーサネット リカバリ ツール

Kria KV260 ビジョン AI スターター キット ユーザー ガイド (UG1089)

Document ID
UG1089
Release Date
2022-07-26
Revision
1.2 日本語

イーサネット リカバリ ツールは、ザイリンクス提供のKV260 スターター キット QSPI イメージに含まれる小さいアプリケーションで、ブート ファームウェアをアップデートするための単純なイーサネット ベース インターフェイスとアプリケーションを提供します。このアプリケーションとインターフェイスは、ファームウェア アップデート ボタンを押しながら、電源を投入すると開始します。このアプリケーションは、固定 IP アドレス 192.168.0.111 を使用します。次の図に、セットアップの概略図を示します。

図 1. イーサネット リカバリ ツールのセットアップ

Linux が機能していない場合は、イーサネット リカバリ ツールを使用すると、プライマリ ブート デバイス内のいずれかのダイナミック ブート パーティションをアップデートできます。Linux が機能している場合は、xmutil ブート ファームウェア アップデート ユーティリティを使用してブート ファームウェアをアップデートすることを推奨します。アップデートの内容は、BOOT.BIN に保存されているザイリンクス XCK26 バイナリ ブート イメージです。プラットフォームのリカバリをサポートするため、KV260 スターター キットの工場出荷時の BOOT.BIN イメージがザイリンクス SOM スタートアップ ウェブ ページで提供されています。このツールは、ザイリンクス Vitis および PetaLinux ツールで生成した独自の BOOT.BIN を使用してプラットフォーム ブート ファームウェアをカスタマイズする際にも使用できます。

イーサネット リカバリ ツールを使用するには、次の手順に従います。

  1. 図 1 に示すように、イーサネットを使用して PC を KV260 スターター キットに接続します。
  2. PC を、192.168.0.111 ではなく、リカバリ ツールと同じサブネットのスタティック IP アドレス (192.168.0.XYZ) に設定します。
  3. ファームウェア アップデート ボタンを押しながらデバイスに電源を投入します。リカバリ アプリケーションから UART が出力されます。
  4. PC のウェブ ブラウザー (Chrome、Firefox など) に URL http://192.168.0.111 を入力してイーサネット リカバリ ツールにアクセスします。
  5. ウェブ ブラウザーのイーサネット リカバリ ツール GUI を使用して、A または B ブート ファームウェア パーティションを PC のファイル システムからの BOOT.BIN ファイルでアップデートします。次の図に、イーサネット リカバリ ツールのインターフェイスを示します。
図 2. イーサネット リカバリ ツールのインターフェイス