アクセラレーション アプリケーション

Kria KR260 ロボティクス スターター キット ユーザー ガイド (UG1092)

Document ID
UG1092
Release Date
2022-05-17
Revision
1.0 日本語

ザイリンクス SOM プラットフォームには、SOM プラットフォームに動的にインストール可能な多数のアクセラレーション アプリケーション (AA) があります。SOM スターター Linux イメージは、どんなアプリケーションにも使用でき、SOM Linux パッケージ フィードからハードウェア アクセラレーション アプリケーションの例を取得するためのユーティリティを提供します。

アクセラレーション アプリケーションは、ロボット開発者、AI 開発者、エンベデッド開発者、システム アーキテクト用の、ソフトウェア制御可能なアプリケーション固有のリファレンス デザインで、ソフトウェア制御または AI モデルのアップデートにより機能をカスタマイズおよび向上できます。

Kria™ ロボティクス スタック (KRS) には、ハードウェアを使用して、インダストリアル グレードのロボット ソリューションの開発、メンテナンス、商用展開を加速するためのロボット ライブラリおよびユーティリティが統合されています。ロボティクス オペレーティング システム (ROS) ソフトウェア開発キット (SDK)を使用することで、計算グラフの作成から、Kria アプリ ストア で提供する ROS 2 オーバーレイ ワークスペースの商用化まで、ROS 2 中心の開発アプローチが可能になります。一部のロボティクス アクセラレーション アプリケーションは、KRS を使用して開発されています。

次の表に、KR260 スターター キットで使用可能な一部のアクセラレーション アプリケーションを示します。このリストには、当初提供のものだけを記載しています。使用可能なアクセラレーション アプリケーションの最新情報は、SOM スタートアップ ウェブ ページを参照してください。

表 1. KR260 アクセラレーション アプリケーションの概要
名称 説明
パーセプション ノード ROS 2 開発者向けにハードウェアで高速化されたパーセプションを使用すると、Kria プラットフォーム上での高性能ソリューションの設計が容易になります。この高速化されたアプリケーションに注力することで、Kria ロボティクス スタック (KRS) および Vitis ビジョン ライブラリ を活用するロボティックスの重要な側面である、イメージ処理のスループットが向上します。アクセラレーション アプリケーションは、ホスト CPU への負荷を減らしつつ、パフォーマンスを大幅に向上させます。データ ソースおよび仮想環境は、Gazebo シミュレータ (Ubuntu Linux 22.04) で提供されます。
TSN 経由の ROS 2 マルチ ノード通信 TSN 経由の ROS 2 マルチ ノード通信は、Kria ロボティクス スタックを使用して開発された TSN (Time-Sensitive Networking) ベースの通信インフラストラクチャに ROS 2 を応用することに主眼を置いたアクセラレーション アプリケーションです。
10GigE ビジョン カメラ 10GigE ビジョン カメラは、ハードウェアで高速化されたマシン ビジョン アプリケーションで、KR260 プラットフォームでの欠陥検出に使用されます。これは、Framos SLVS-EC センサー インターフェイス、Euresys 10GigE ビジョン インターフェイス、および Vitis ビジョン ライブラリ を使用した欠陥検出アルゴリズムを使用します。