Vivado でのチェックポイントの暗号化 - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: カスタム IP の作成とパッケージ (UG1118)

Document ID
UG1118
Release Date
2023-11-06
Version
2023.2 日本語

Vivado IDE の write_checkpoint Tcl コマンドで -encrypt オプションを使用すると、エクスポートされたデザイン チェックポイントを暗号化できます。この機能を使用すると、一部またはすべての入力デザイン ソースが暗号化されていない場合でも、エクスポートされたチェックポイントが IEEE 1735-2014 規格の推奨事項に従って完全に保護されます。

注記: この機能を使用するには、IEEE-1735 V2 暗号化ライセンスが必要です。詳細は、アンサー レコード 68071 を参照してください。

このコマンドは既に暗号化されているデザイン モジュールには影響せず、そのモジュールで定義されているアクセス権が継承されます。ユーザーにより暗号化されていないモジュールは、IEEE-1735-2014 V2 規格を使用して暗号化されます。デフォルトでは、暗号化に AMD 暗号化キーのみが使用され、暗号化されていないモジュールに次のアクセス権が追加されます。

  • 共通権限
    error_handling = "delegated"
  • AMD ツール権限
    xilinx_configuration_visible = "false" 
    xilinx_enable_modification = "false" 
    xilinx_enable_probing = "false" 
    xilinx_enable_netlist_export = "false"

カスタム アクセス権が必要な場合は、-key オプションを使用して encrypt Tcl コマンドと同様の有効なキー ファイルを指定します。

重要: Vivado でチェックポイントを読み込めるようにするには、カスタム キー ファイルに AMD 暗号化キーを含める必要があります。
ヒント: この機能では、入力デザイン ソースおよび RTL ソースとしてチェックポイントおよび EDIF ファイルがサポートされます。

構文

write_checkpoint [-key <arg>] -encrypt <file>
注記: -encrypt オプションは、完全なデザイン チェックポイントを保存する場合にのみ有効です。-encrypt オプションを -cell オプションと共に使用することはできません。

次の例では、暗号化されていないすべてのモジュールを暗号化し、デフォルトのアクセス権を指定してチェックポイント my_ip.dcp を保存しています。

write_checkpoint -encrypt my_ip.dcp

次の例では、同じチェックポイント my_ip.dcp をキー ファイル keyfile.txt で定義された暗号キーとアクセス権で保存しています。

write_checkpoint -key keyfile.txt -encrypt my_ip.dcp