カスタム IP のアップグレード - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: カスタム IP の作成とパッケージ (UG1118)

Document ID
UG1118
Release Date
2023-11-06
Version
2023.2 日本語

カスタム IP は、Vivado IP カタログに含まれる IP と同様ににアップグレードできますが、アップグレードする新しいバージョンまたはリビジョンを作成するときの編集方法が異なります。IP をアップグレードするプロセスの詳細は、 『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: IP を使用した設計』 (UG896) を参照してください。

カスタム IP の場合、新しいバージョンが IP カタログから入手可能になっても、アップグレードする必要はありません。IP カタログからアクセス可能なすべてのバージョンをカスタマイズおよび使用できます。ただし、カスタム IP でAMD IP を使用している場合、新しい Vivado リリースに移行したときにそのカスタム IP がロックされてしまうことがあります。

IP がロックされるのは、そのカスタム IP に使用されている IP をアップグレードする必要があるためです。カスタム IP の情報をアップデートしない場合は、サポートされている以前のバージョンですべての出力ファイルを生成する必要があります。

重要: AMD IP は、Vivado Design Suite Design Suite の各リリースに 1 つのバージョンしか含まれません。

次の図の IP ステータスのレポート例では、IP 定義で参照されているサブコアがないと表示されています。

Vivado では最新のAMD IP しかサポートされないので、カスタム IP の作成時に使用された前のバージョンの IP は Vivado には含まれず、ないと表示されます。

図 1. IP Status ウィンドウでレポートされるロックされたカスタム IP

新しいバージョンのカスタム IP を作成するには、次の手順に従います。

  1. Edit IP プロジェクトまたはその IP がパッケージされた元のプロジェクトで IP を編集します。Edit IP プロジェクトの作成および使用方法の詳細は、既存のカスタム IP の編集を参照してください。
  2. カスタム IP を編集するのに使用した Vivado プロジェクトでAMD IP をアップグレードします。IP のアップグレードが終了したら、カスタム IP が適切に動作することを確認し、機能が同じになるように必要な変更を加えます。
  3. Package IP ウィンドウに変更が反映されていることを確認し、IP を再パッケージします。Package IP ウィンドウの詳細は、指定ディレクトリのパッケージ を参照してください。

次の図に、先ほどの図で示したカスタム IP がアップデートされ、新しいバージョンの IP にアップグレード可能になった状態を示します。

図 2. マイナー バージョン変更があることを示すカスタム IP

これでカスタム IP を現在の Vivado リリースでサポートされる最新バージョンにアップグレードできます。