PetaLinux ツールのインストール - 2023.1 日本語

PetaLinux ツール資料: リファレンス ガイド (UG1144)

Document ID
UG1144
Release Date
2023-05-16
Version
2023.1 日本語

PetaLinux ツールは、オプション ツールとして指定しなくても現在の作業ディレクトリにインストールされます。

chmod 755 ./petalinux-v<petalinux-version>-final-installer.run
./petalinux-v<petalinux-version>-final-installer.run 

インストール パスを指定することも可能です。

./petalinux-v<petalinux-version>-final-installer.run [--log <LOGFILE>] [-d|--dir <INSTALL_DIR>] [options]
表 1. PetaLinux インストーラーのオプション
オプション 説明
--log <LOGFILE> ログ ファイルが作成される場所を指定します。デフォルトでは、作業ディレクトリ内の petalinux_installation_log です。
-d|--dir [INSTALL_DIR] ツール キットをインストールするディレクトリを指定します。指定しない場合、ツール キットは作業ディレクトリにインストールされます。
-p|--platform <arch_name> アーキテクチャを指定します。
  • aarch64: Zynq UltraScale+ MPSoC デバイスおよび Versal デバイスのソース。
  • arm: Zynq デバイスのソース。
  • -p が指定されていない場合、デフォルトですべてのプラットフォームがインストールされます。
  • MicroBlaze™ : MicroBlaze デバイス用のソース

たとえば、PetaLinux ツールを /home/<user>/petalinux/<petalinux-version> にインストールするには、次のコマンドを使用します。

mkdir -p /home/<user>/petalinux/<petalinux-version>
./petalinux-v<petalinux-version>-final-installer.run --dir /home/<user>/petalinux/<petalinux-version>
注記: root ユーザーとして PetaLinux をインストールすることはできません。root として PetaLinux を実行しようとすると、BitBake サニティ チェック エラーが発生してビルドが停止します。root としてビルドを実行するのは非常にリスクがあるので、このチェックが実行されます。つまり、ビルド スクリプトが、想定される場所 (たとえば、/bin または /etc) ではなく、ルート パス (/) に誤ってファイルをインストールしようとすると、ワースト ケースでは Linux システムの動作に必要なファイルが上書きされるおそれがあるため、直ちに中止させる必要があります。このような理由から、root としてビルドは実行できません。root アクセス権限が必要になるのは、(ビルドの外側で) runqemu スクリプトが sudo を使用してネットワーク用の TAP デバイスをセットアップするときのみです。

これで PetaLinux ツールが /home/<user>/petalinux/<petalinux-version> ディレクトリにインストールされます。デフォルトでは、3 つの SDK 圧縮スクリプト ファイルがすべてインストールされます。特定の eSDK を PetaLinux ツールの一部としてインストールする方法は、適切な eSDK を PetaLinux ツールの一部としてインストール を参照してください。

重要: インストール後にインストール ディレクトリを移動またはコピーすることはできません。上記の例では、完全パスが Yocto e-SDK 環境ファイルに保存されるため、/home/<user>/petalinux/<petalinux-version> を移動またはコピーすることはできません。
注記: ソフトウェアのインストール中に、/home/<user>/petalinux が書き込み可能であることを確認してください。インストール後に権限を変更して、グローバル読み出し/実行可能 (0755) にできます。必ずしも /home/<user>/petalinux ディレクトリにインストールする必要はありません。755 権限のディレクトリであれば任意の場所にインストールできます。

PetaLinux ツールをインストールするには、PetaLinux エンド ユーザー使用許諾契約 (EULA) を読んで内容に同意する必要があります。次のファイルを開いて、インストール実行前に使用許諾契約の内容を確認できます。また、使用許諾契約の内容は、次に示すプレーン ASCII 形式のテキスト ファイルとして提供されており、別途保存しておくことができます。

$PETALINUX/etc/license/petalinux_EULA.txt
EULA は PetaLinux に適用される権利と制限についての詳細を規定しています。
$PETALINUX/etc/license/Third_Party_Software_End_User_License_Agree ment.txt
サードパーティ使用許諾契約は、PetaLinux ツールの再配布可能および再配布不可能コンポーネントの詳細を規定しています。